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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 大学生の階層意識の源泉 |
内容 | 本稿では、学生の階層意識の源泉について探る。これまで階層研究は職業を持つ成人男性が分析対象になることが多かった。しかし、本稿ではあえて大半は経済的にまだ自立していないと考えられる「大学生」の階層意識をテーマに置き、(1)出身家庭の経済的、教育的問題、(2)パーソナリティ、(3)社会関係という3つの変数と階層意識との関連をみる。先行研究などで(1)出身家庭の経済的、教育的問題は階層意識と深いかかわりがあることが明らかにされているが、今回の調査の結果、(2)パーソナリティ、(3)社会関係という変数も大学生の階層意識に影響を与えていることが判明した。 つまり、学生の階層意識は経済的、教育的格差という「旧来の」格差とともに、コミュニケーション能力や社会関係といった「新しい」格差からも影響を受けていることが明らかになった。 |
講評 | 本年度の卒業論文は、文献をもとにした理論的研究、データの計量分析にもとづく論文、質的なデータ分析にもとづく論文と多様な方法を用いるものだった。 また、扱っている対象も、社会学の原点ともいうべき問題を解いた「宗教と科学」といったものから、現代的な問題を解く「就職活動の逆機能」といったものまでさまざまであった。 提出された論文はすべて、かなりの水準を示すものであり、執筆者が真剣に問題に向きあい、何とかその問題の構造や原因を明らかにしようとしている姿が文脈からありありとうかがえた。教員としてそういった論文を読むことは楽しくもあり、勉強になったことも多い。すべての執筆者の努力を高く評価するとともに、感謝したいと思う。 |
キーワード1 | 大学生 |
キーワード2 | 階層帰属意識 |
キーワード3 | パーソナリティ |
キーワード4 | 社会関係 |
キーワード5 | |
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