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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 「空気」を読むようになった若者――その苦しみがもたらすもの―― |
内容 | 現在、若者たちの間で「KY」という言葉がよく聞かれる。これは「空気を読め」の略であるが、なぜ若者たちの間で「空気」が重要視されるのか。 本稿では、若者たちのコミュニケーションに焦点を当て、この問いについて分析していく。第2章では、「KY」という言葉の流行から若者のコミュニケーションの表層にあるものを探り、若者たちが相互の共感性を強く求めているのではないかという考えに至る。第3章では、「場の空気」というものの本質をあぶりだす。第4章では、「ノリ」「対人関係における摩擦の回避」「キャラ」の3つのキーワードを軸に、若者たちが過剰に「空気」を読んでいる様子とその苦しみについて述べる。第5章では、なぜ若者たちが「空気」を読むようになったのかについて、文献を参考にしつつ言及する。第6章では、過剰に「空気」を読むことが感情の発露を抑圧させ、様々な社会病理を生み出すのではないかという考察を得る。 |
講評 | 本年度の卒業論文は、文献をもとにした理論的研究、データの計量分析にもとづく論文、質的なデータ分析にもとづく論文と多様な方法を用いるものだった。 また、扱っている対象も、社会学の原点ともいうべき問題を解いた「宗教と科学」といったものから、現代的な問題を解く「就職活動の逆機能」といったものまでさまざまであった。 提出された論文はすべて、かなりの水準を示すものであり、執筆者が真剣に問題に向きあい、何とかその問題の構造や原因を明らかにしようとしている姿が文脈からありありとうかがえた。教員としてそういった論文を読むことは楽しくもあり、勉強になったことも多い。すべての執筆者の努力を高く評価するとともに、感謝したいと思う。 |
キーワード1 | 「空気」の絶対化 |
キーワード2 | 共感性の希求 |
キーワード3 | キャラ |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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