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学科 社会福祉学科
年度 2010
ゼミ名 木原 活信
タイトル 仏教者による寺院を拠点とした社会貢献―その実現のために―
内容  葬式仏教と呼ばれて久しい日本の伝統仏教。その裏には、物質面では満たされた現代人が、精神の充実を求め仏教に期待しているのに、仏教界がそれに答えられていない現実がある。子どもから大人まで競争を強いる日本社会は、能力に個人の価値を集約し個性を矮小化してきた。そうして自己の生きる意味に迷った人々は怪しいと知りつつ新興宗教の門を叩いたり、絶望し死に救いを求めている。そんな現実に胸を痛め、発心し人々のための仏教であろうと尽力する僧侶が居る一方で、人々の苦しみに鈍感で安穏と暮らす僧侶や、何かをしたくても出来ていない僧侶も存在する。少しでも多くの僧侶が、コンビニの倍あると言われている寺院を拠点とし、地域の人々のための活動をするにはどうしたら良いのか。その方法をこの論文では三つの「開」、すなわち「場所としての寺院を開く」「僧侶としての自分を開く」「縦と横のネットワークを開く」としてまとめた。
講評 朝倉論文は、住職の娘としての自身の仏教的背景や宗教体験を問題意識に、宗教と社会の問題を内面から深く洞察した秀作となった。あえて現代の仏教界の現状の葬式仏教の現状を憂えて、本来の仏教のあるべき姿として仏教自身がもっと社会に開かれたものになること、すなわち「場所としての寺院を開く」「僧侶としての自分を開く」「縦と横のネットワークを開く」という「開く」をカギにして、新しい仏教界の社会へありかたを提示した結論は新鮮で読み応えがあった。まだ若さゆえの経験なさゆえの論理の粗い点は否めないが、斬新な主張であった。
キーワード1 仏教者
キーワード2 社会貢献
キーワード3 寺院
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