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学科 | 社会学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 京町家の活用について ―非住居空間としての京町家の可能性と人々の保全意向から― |
内容 | 本論文のテーマは「非住居空間としての京町家活用が京町家滅失を食い止められるか」である。京町家の課題と対策を調べる中、世代ごとに京町家の保全意向に差がある点に気づいたことで「人々の京町家保全意向」に焦点を当てた。青年期を町家で過ごした高齢層は、京町家の継承に消極的な傾向がある。一方壮年層は京町家等にノスタルジアを感じ、関心を持つ人が多いと分析できた。次に京町家を非居住空間として活用する事例に着目した。町家カフェで調査を行った結果、単なるカフェ利用に留まらず、町家の活用方法に悩む所有者の相談の場にする、作家の展示会として場を開放するといった人との繋がりの促進を図る取組がなされており、非居住空間としての活用の可能性を確認できた。これらを組み合わせ、非居住空間としての京町家活用が、現代の暮らしに寄り添いつつ伝統を継承でき、人々の京町家との距離が近づくことで保全意向の上昇に繋がると考えられる。よって非居住空間としての京町家は、新しい活用方法として台頭すべきだと感じた。 |
講評 | 歴史ある京町家は、経験者にとっては「住みにくい」空間だが、住んだ経験がない世代にとってはノスタルジアの対象に過ぎず、そのギャップを乗り越えるのはむずかしい。したがって、その保全のためにはコミュニティスペースや店舗など非居住空間として活用するのが有効だという、インタビューや取材を重ねた上での本論の結論は説得的である。 |
キーワード1 | 京町家 |
キーワード2 | 保全意向 |
キーワード3 | 非居住スペース |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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