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学科 | 社会学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 現代日本社会における結婚観 |
内容 | 本稿は若者へのインタビューを通じて、現代日本社会における結婚観の変化を分析している。結婚が「絶対的なもの」から「選択肢の一つ」へ変遷し、女性の社会進出がその一因であると指摘した。様々な面で多様性が認められるようになり、20代の女性の中には結婚しても働きたいという進歩が見られる一方で、働かざるをえない環境も浮き彫りになっている。そして結婚に対する理想と幻想が強く、S N S普及の関係でルッキズムが増加している可能性も考えられる。また日本では結婚と生殖がイコール関係であり、子供が欲しいから結婚するという傾向が見られる。一方フランスでは子供を作るために結婚が必須ではない社会であるという対比がなされている。筆者はフランスの事例を引用し、日本の結婚観が選択肢の幅に欠けている点と現代日本社会の若者の未婚化・晩婚化、事実婚についての知識不足も指摘している。その上で現代の若者たちは結婚や生殖に縛られず、多様な選択肢を考えるべきであると呼びかけている。 |
講評 | 様々な職業の女性たちから、「結婚」に関する本音を聞き出した力作として興味深く読んだ。加えて、出生率の回復に成功したといわれるフランスの事例とも比較して考察を進めている点も良かった。フランスの家族には個人主義がベースとしてあるが、日本の家族は形骸化してそこに残ったのは孤立した個人であり、それは個人主義ではないのだろう。 |
キーワード1 | 結婚観 |
キーワード2 | 女性の社会進出 |
キーワード3 | ルッキズム |
キーワード4 | フランス |
キーワード5 | |
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