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学科 | 社会学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 場面による趣味の使い分け―就職活動における自己呈示との関連― |
内容 | ブルデューは趣味と社会階級は対応していると述べたが、現在では趣味が多様化し、趣味が持つイメージから自己演出や印象操作を行うようになっている。本論文はライールの「文脈化」を手がかりに、就職活動と日常生活で異なる趣味を相手に話す「場面による趣味の使い分け」に注目して、現代における趣味の機能をアンケート調査とインタビュー調査から探った。日常生活で趣味が使い分けられるのは、相手に与える印象を気にするためであり、趣味がその人の性格などの内面にまで結び付けられるようになったため、趣味によってよりよいイメージを自身で作り出していた。就職活動では、相手に与える印象を気にするほか、自分自身のアピールポイントに繋げるための趣味を選んでいる人がいることがわかった。日常生活でも就職活動でも、趣味によって印象操作し自己呈示が行われていたが、就職活動ではそれに加えて、就活生という特別な「役割」を演じたり自身の将来に直接影響するという懸念があったりするため、趣味による自己呈示が特殊な形で行われているのを明らかにすることができた。 |
講評 | ブルデューが趣味を社会学の研究対象として本格的に取り上げて以来、趣味は階級(階層)との関連で論じられるのが一般的だった。本研究は、それを日常的な自己呈示(ゴフマン)の問題として捉えなおした点に技がある。誰でも何かしら特定の趣味をもつものだとの規範が存在し、それぞれの趣味にもイメージのよしあしが社会的に構築されているなかで、就職活動や初対面の相手など場面によって使い分けるという行動が起きていることを明らかにしたのは興味深い。さらに理論的に深めることができたように思うが、全体として論旨のすっきりした好論文である。 |
キーワード1 | 趣味 |
キーワード2 | 文脈 |
キーワード3 | 自己呈示 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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