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学科 社会学科
年度 2023
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル 歴史資源をカスタマイズする奈良観光―-まちづくりの土壌を作る地域住民の取り組み
内容 本論文では、奈良観光の変遷を事前調査で明らかにしたうえで、住民によるインタビューを通して、その変化の謎を解くカギを歴史資源のカスタマイズとして展開している。事前調査では、先行研究を基にした観光パンフレット分析やSNS分析によって、観光メディアと観光客のイメージ調査を行った。この結果を受けて、奈良観光の変遷の理由を探るべく、行政・企業・住民という観点でインタビュー調査を行ったところ、それぞれの視点で奈良の歴史資源がカスタマイズされ、現在に生かされることで、奈良の新しい名物が生み出されていることが分かった。また、これら地域住民によるカスタマイズが、まちづくりの土壌を作っていることも読み解いた。考察では、奈良観光の事例を通して、観光まちづくりの考え方に新たな観点を見出している。それは、地元の資源のカスタマイズが、住民の主体的な関与によって行われることで、町おこしへと繋がっていくという観点である。今後は、自然や食などを資源とする様々な地域での多様なカスタマイズを調べることが展望だ。
講評 奈良は、修学旅行の定番として昔ながらの「古都」イメージを残しながらも、最近はグルメの街としても新たな人流を生んでいる。本論文は、奈良観光をめぐる現状を明らかにすべく、観光パンフレット分析、SNS分析、ならまち地域でのインタビューというマルチメソッドの調査に取り組んだものである。調査報告という性格が強く全体の一貫性に欠ける向きもあるが、奈良観光の現在を多面的に叙述したことを評価しておきたい。
キーワード1 歴史資源の カスタマイズ
キーワード2 ニッチツーリズム
キーワード3 まちづくり
キーワード4 住民の主体性
キーワード5  
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