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学科 社会学科
年度 2023
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 生得的特性が社会的スキルや人間関係の構築に及ぼす影響
内容 高校生の段階においてきょうだい構成や生まれ月、性別によって社会的スキルや学力に違いがあるのかを検討した。学力について、早生まれは学習能力の発達に不利な立場にあり、さらにきょうだいがいて特に出生順位が後であるほど、学校外学習の経験について不利な立場にあることが明らかになった。社会的スキルについて、ひとりっ子は協調性が乏しく人と深いかかわりをもつことを好まない傾向にある。このことから、きょうだいの存在が社会スキルの向上を促進しているといえる。末子は人懐っこい性格の特徴があり、依存的である。女性は男性に比べて親との会話の頻度が高く、地元志向も高い傾向にあることから、実家との結びつきが強いといえる。このように、高校生の段階においてもきょうだい構成や生まれ月などの属性によって社会的スキルや価値観、学力などに差は存在していることがわかった。
講評 本論文は、きょうだい関係を中心として、出生時点に決まる生得的特性が、その後の社会的特性にどのように影響するのかを、高校3年生のデータで検討したものである。いくつかの側面で、高校3年生になっても生得的特性との関係がみられたが、中学校3年次の成績と生まれ月の関係は明確で興味深い。ただしきょうだい数などは、社会階層など社会的な特性と関わっており、その点も考慮した分析を行うと、さらに完成度の高い卒業論文になったと考えられる。
キーワード1 生得的特性
キーワード2 社会的スキル
キーワード3 不平等
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