詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 立木 茂雄 |
タイトル | メディア上のコンテンツ消費・対面的交流が偏見意識に与える影響 |
内容 | デジタルメディアの発展と普及に伴い、メディア空間は多様なアイデアや意見、情報が融合するダイナミックな表現生態系を形成している。しかし、このような自由な意見交換を可能にする要素の一つであるインターネットの匿名性は、逆説的に仮面として機能し、使用者の倫理を弱体化させ、両極化や偏見を拡散させる要素としても機能する。これに加えて、経済的な要素や政治的な要素と融合したメディアの推薦アルゴリズム、コンテンツキュレーションなどのシステムがエコーチャンバーやフィルターバブルを発生させることで、上記の問題をさらに増幅させている。こうした問題意識に対する研究が世界各地で行われている中で、本研究では、各メディアの利用頻度を偏見強化要因と設定し、対面的交流経験を偏見抑制要因として設定して偏見との相互関係を分析した。その結果、一部のメディアと特定のステレオタイプとの相関関係及び一部の対面的交流経験と特定のステレオタイプとの相関関係が有意味に現れることを確認した。 |
講評 | 曺さんは、フィルターバブルが生じるようなメディアに接触するほど、偏ったコンテンツを提供されるために人種、ジェンダーに関するステレオタイプが強化される一方、偏りの小さめなメディアに接触するほど、また顔を突き合わせての対人交流経験があるほど、ステレオタイプは抑制されるという仮説を立て、日韓の回答者から収集したデータを分析しました。限られた時間の中でも、ステレオタイプに関する独自の尺度を考案して調査に用いたり、元の仮説とは反対の結果が得られても独創的な考察を展開するなど本人なりの工夫が見られ、なんとか完成まで漕ぎつけました。 |
キーワード1 | 偏見・ステレオタイプ |
キーワード2 | エコーチャンバー・フィルターバブル |
キーワード3 | メディア・対面的交流 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |