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学科 | 社会学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 森 千香子 |
タイトル | 大阪コリアタウンにおける共生と街づくりー在日コリアンの視点からー |
内容 | 大阪市生野区の大阪コリアタウンでは、在日コリアンが集住するほか、中国、ベトナム、フィリピン等からのニューカマーも多く働き、多文化共生を発信する地域として変化を続けている。本研究では、そのような大阪コリアタウンにおいて、在日コリアンを調査対象とすることで、これまで日本人や行政の視点で語られがちであった共生を、マイノリティの視点から捉え直した。その結果、共生のためには法制度を整える必要があるほか、マジョリティの意識に働きかけながら、人と人のつながりの中で交流の機会・場を広げていくことが重要であるという結論が出た。また、その際、人を巻き込むための入り口を大切にしながら、様々なマイノリティ、様々なセクターが関わることが大切である。筆者は、そうした共生の実践が、人々の中に文化として広まっていけば良いのではないかと考える。大阪コリアタウンでの共生の街づくりは、日本社会全体の1つのモデルケースとして、これからも注目していきたい。 |
講評 | 2000年代以降、多文化共生は時代のキーワードとして各方面で取り上げられるようになり、実に多くの研究が行われ、ほとんど新規性は見当たらないテーマとみられるようになっていた。だが本研究は、大阪市生野区のコリアタウンの事例をもとに、従来日本人の視点からのみ論じられてきた「共生」が「マイノリティ」の立場から論じられるとどうなるのか、という問題を提起し、共生研究に新たな視座を切り開いた。この点が本研究の重要な貢献である。そのような問題設定は興味深いものであるので、より多くのデータを集めて問いの検証を深めることが期待される。 |
キーワード1 | 大阪コリアタウン |
キーワード2 | 共生 |
キーワード3 | 街づくり |
キーワード4 | マジョリティ |
キーワード5 | マイノリティ |
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