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学科 社会学科
年度 2023
ゼミ名 森 千香子
タイトル 地域社会の強化と連帯感の構築ー天理教のボランティア活動による地域コミュニティの社会的ジレンマの解決ー
内容 この論文は、地域社会における問題の中で特に社会的ジレンマが引き起こす地域のコミュニティ不足の課題に焦点を当てる。社会的ジレンマは、合理的な個人の行動が集団全体に対して不利益をもたらす状況を指し、これが地域コミュニティを形成する過程の問題の根本に影響している。その解決策として天理教のボランティア活動が果たす可能性を以下の三点から検討する。結論として崇文教会のボランティア活動は、①合理性アプローチでは参加者の共感要素やモチベーションサポートが重要で、「陽気暮らしの実現」が合理性を強調し、合成の誤謬を防いでいる。②戦略的アプローチでは共同体形成や連帯感の強化が重視され、指導者や共同活動が地域社会のつながりを促進し、積極的な参加が循環構造を生む。③宗教的アプローチでは家族の因縁を良い方向に導き、信仰や努力を通じてポジティブな影響を広げ、宗教活動を通した社会的な合理性が生まれている。総じて、これらのアプローチが組み合わさり、ボランティア活動を通じた崇文教会の地域社会の強化と連帯感の構築が、社会的ジレンマに対する有効な解決策となっている。
講評 筆者は2回生の時からこのフィールドを始めており、大変濃密な参与観察を行っていることを(2回生ゼミの)発表を通して感じてとても大きな期待をしていた。その後も筆者のフットワークの軽さ、ソーシャルスキルの高さ、好奇心の強さでフィールドに関わり続け、ラポールを構築した点は評価する。ただし対象と近くなりすぎて、研究と個人的な関係の境界が曖昧になり、また相手への配慮から聞きたいことを聞けない状況に陥り、社会学的分析に至るまでにはかなり苦労した。最後の最後で「社会的ジレンマ」という概念を見つけて、本論文の分析枠組みに用いて、土壇場で何とか形にすることに成功した。
キーワード1 ボランティア
キーワード2 コミュニティ
キーワード3 社会的ジレンマ
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