| 詳細 | |
|---|---|
| 学科 | 社会福祉学科 |
| 年度 | 2023 |
| ゼミ名 | 郭 芳 |
| タイトル | 認知症高齢者の「脱・精神科病院」 |
| 内容 | 本論文では、精神科病院に入院する認知症高齢者が増えている歴史的背景を明確にし、日本とイタリア、デンマークの方針や対策を比較しながら、今後の日本の認知症高齢者への対応について検討した。その結果、認知症高齢者の「脱・精神科病院」を図り、人権を守るためには、国の制度や政策の充実が必要だという結論に至った。制度の充実の例として、24時間の訪問介護を整備し、ヘルパーを増やすことが挙げられた。しかし、日本は現在、介護者の人手不足が深刻であり、容易に実現できる制度ではない。そこで、介護者の人材確保のために、賃金の増加と外国人労働者の受け入れ、デジタル技術の普及という点から考察した。 介護職の賃金増加は保険料や自己負担、税金の増加に考慮する必要があり、難しい問題である。また、外国人労働者への教育や生活支援を充実させ、訪問介護のヘルパーとして拡充する必要があると想定した。さらに、デジタル技術の普及により、介護職の負担が軽減され、利用者に対する介護の質も向上するという結論に達した。 |
| 講評 | 本論文は、認知症高齢者の精神科病院入院の歴史的な増加に着目し、日本、イタリア、デンマークの対応策を比較した上で、認知症高齢者への適切な対応について検討している。結論として、認知症高齢者の「脱・精神科病院」を促進し、人権を守るためには国の制度や政策の充実が必要であると指摘している。論文が強調する制度の充実例として、24時間の訪問介護を整備し、ヘルパーを増やすことが挙げられている。ただし、日本の介護者不足を考慮すると、これらの制度の実現は容易でない。賃金増加や外国人労働者の受け入れ、デジタル技術の導入が介護者の人材確保に寄与する可能性が示唆されているが、それには様々な課題が伴うことも論文で述べられている。 論文は現実的な問題に対して具体的な提案を行っており、特に介護者の人材確保に焦点を当てている。しかしながら、提案された解決策の実現には多くの課題が伴い、それらに対する具体的な克服策や調整手段についての更なる考察が期待される。 |
| キーワード１ | 認知症 |
| キーワード２ | 精神科病院 |
| キーワード３ | 人手不足 |
| キーワード４ | 低賃金 |
| キーワード５ | 外国人労働者 |
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