詳細 | |
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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 木原 活信 |
タイトル | LGBTQ差別が生じるメカニズムと社会的排除に関する考察 |
内容 | 本論文はLGBTQ差別の実態について捉え、当事者への認識を明確にすることで、差別によって生じる社会的排除を福祉的に支援することができる可能性について考察したものである。現在の日本では徐々に多様性が認められるようになっているが、未だに差別的意識を持つ人が多く、男性と女性どちらかの性別の枠に当てはまらなければ生きにくい社会である。またLGBTQに対する人々の否定的な意識に加えて、国としての法制度の整備も先進国の中で圧倒的に遅れていることで当事者が不当な扱いを受けることが多い。このような実態を踏まえ意識調査を行い、当事者でない人々が当事者に対して抱いている印象や理解度、カミングアウトや同性婚について分析・考察を行った。この考察結果をもとに、LGBTQ差別から生じる貧困や自殺などの社会的困難を福祉的に支援するために、福祉サービスの利用や居場所の確保を積極的に行うべきであると方向性を示した。 |
講評 | 本論文はLGBTQ差別の実態、および差別によって生じる社会的排除を福祉的に支援することができる可能性について議論したものである。特に、評価できるのは綿密な統計調査を実施している点である。その実態を踏まえた意識調査をもとに、当事者でない人々が当事者に対して抱いている印象や理解度、カミングアウトや同性婚について丁寧に分析・考察しているゆえにオリジナリティもある。そして、それらをもとに、LGBTQ差別から生じる貧困やある場合は自殺などの社会的困難を福祉的に支援するために、福祉サービスの利用や居場所の確保を積極的に行うべきであるといった方向性を示すことができた。論理構成も明快であり、また生データを自ら解析した力作である。今後、論文で得た知見をもとに、研究を深化させ、応用して、学問的にも訓練された論文として磨きをかけ、新たな実践課題を応用していってもらいたい。 |
キーワード1 | LGBTQ |
キーワード2 | 差別 |
キーワード3 | 社会的排除 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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