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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 野村 裕美 |
タイトル | 触法精神障害者の地域定着支援 |
内容 | 本論文では「触法精神障害者の地域定着支援において,どのような支援が必要なのか」という問いに対し、「医療や福祉的支援をはじめ,地域住民の理解や信頼できる人とのつながりがあれば、触法精神障害者は地域でその人らしい生活を継続することができる」という仮説のもと論じたものである。「社会復帰の促進」を標榜しながら、長期入院を容認する医療観察法の意義を問い直したうえで、触法精神障害者が自分らしい人生を生き直すことの意味を再考したいと考えた。そこで、本論文では医療観察法成立までの経緯とその概要を確認し、触法精神障害者の処遇の現状と課題を整理した。そして、医療観察法元対象者が直面する困難や、特別調整の限界に触れ、現行制度による触法精神障害者の地域定着支援の課題を明らかにした。最後にインタビュー調査を実施し、触法精神障害者の地域生活の実態を把握するとともに、地域生活を支える支援者の役割を考察した。 |
講評 | 早い段階から精神障害者の地域定着支援に関わるテーマに取り組む意志を表明していました。とりわけ、二人の触法精神障害の方との出会いの経験が論文の焦点を絞る大きなきっかけとなり、「自分にはここがお似合いだ」との語りそのものに内包される社会の中で抑圧を強いられる本人たちに寄り添う壮大な論文となりました。実際に保護観察に取り組む社会復帰調整官2名にインタビューをすることがかないました。地域住民から嘆願書がでるほどの厳しいコンフリクトの中、孤立させないために「人の力が必要」との希望を引き出せたインタビューは、社会福祉学が関与する大きな意義を見出すことにつながったと思います。(今だから、もう言ってよいでしょうか。インタビューした一人は、私のMSW時代の同僚のご主人です。まさか、岩城さんの論文を通じて、今でも変わらぬ彼のソーシャルワーカー魂に出会えるとは。) |
キーワード1 | 触法精神障害者 |
キーワード2 | 地域定着支援 |
キーワード3 | 医療観察法 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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