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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 鈴木 良 |
タイトル | 学生主体のコミュニティ・オーガニゼーションの可能性と限界? ~学生団体Aにおけるアクションリサーチに依拠して~ |
内容 | 今日までコミュニティ・オーガニゼーションは、W.ニューステッター、M.ロスらによって、さまざまな理論モデルが提唱されている。これらの理論を批判的に検討した上で、私は従来の地域福祉理論の枠組みにとらわれない考え方によって、コミュニティ事業の団体を仲間の大学生と創出した。 本研究では、アクションリサーチ方法に依拠して当事業を分析し、学生主体のコミュニティ・オーガニゼーションの可能性と限界を明らかにすることを研究目的として設定した。この結果、学生主体のコミュニティ・オーガニゼーションの可能性として、①テクノロジーを活用した人材確保、②フラットな関係形成、③教えられる立場の活用、④自由な巻き込み力があることが明らかになった。一方、限界として、専門性の希薄が見いだされることが分かった。 |
講評 | この研究は、筆者が同志社大学に在宅中に仲間の大学生と創出したコミュニティ事業の取り組みの分析結果に依拠して、コミュニティ・オーガニゼーションの理論について検討したものである。このとき、自らの活動を分析対象とするアクションリサーチが採用されている。この結果、学生主体のコミュニティ・オーガニゼーションの可能性として、①テクノロジーを活用した人材確保、②フラットな関係形成、③教えられる立場の活用、④自由な巻き込み力があることを明らかにした。一方、限界として、専門性の希薄を指摘する。 筆者は在宅中に様々な活動を仲間と共に積極的に創り出していった。このコミュニティ事業もその一つであり、彼が在学中に最も力を入れた活動の一つだった。私は卒論テーマについて相談を受けたときに、この実践を総括するつもりで分析することを提案し、彼もそれに共感するかたちで本論文の作成となった。 学生自身が作り出すコミュティ活動については、これまでの地域福祉学においては十分に研究されているとはいえない。それは、学生という立場による活動のために、継続性や専門性という点で限界があると考えられているからだといえる。しかし、コミュニティにおいては学生が行う活動ゆえに人々に共感され、様々な便益をもたらすことがある。このような活動についてはもっと研究者が分析し、コミュニティ形成においてどのような独自の役割があるのかということについて検証されてよいと考える。 |
キーワード1 | コミュニティ・ オーガニゼーション |
キーワード2 | 学生主体 |
キーワード3 | アクション リサーチ |
キーワード4 | コミュニティ |
キーワード5 | 地域福祉 |
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