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学科 社会福祉学科
年度 2023
ゼミ名 鈴木 良
タイトル 性の観点からみた障害女性の生きづらさに関わる研究
内容  本論文では、障害女性が抱える生きづらさを整理し、知的・発達障害を持つ姉の生きづらさを理解することを目的とし、障害女性の性に関する文献研究とインタビュー調査を行った。
 本研究の結果、障害女性は介護現場や恋愛、生殖等においては社会から性ある存在として見られていない一方で、障害女性の弱みにつけこんだ性被害に遭うことや、性別役割分業意識に基づいた女性差別的な役割を求められることも多いことが分かった。また、恋愛・結婚や性教育においては、女性であり、障害者であるといった立場からパターナリズム的な関わり方を受けており、これらのことから、恋愛の話はタブーであるという認識が植え付けられ、相談できない環境に置かれていることも示された。
 今後は、障害女性が抱える生きづらさを解消していくためにも、障害を持つ者を性ある者として考え、性について丁寧に教える機会が必要である。
講評 本研究は、障害女性が抱える生きづらさを整理し、知的・発達障害を持つ人の生きづらさを理解することを目的として、障害女性の性に関する文献研究とインタビュー調査が行われている。
この研究の結果、障害女性は介護現場や恋愛、生殖等においては社会から性ある存在として見られていない一方で、障害女性の弱みにつけこんだ性被害に遭うことや、性別役割分業意識に基づいた女性差別的な役割を求められることも多いことが明らかにされた。また、恋愛・結婚や性教育においては、女性であり、障害者であるといった立場からパターナリズム的な関わり方を受けており、これらのことから、恋愛の話はタブーであるという認識が植え付けられ、相談できない環境に置かれていることも示されている。
今後は、障害女性が抱える生きづらさを解消していくためにも、障害を持つ者を性ある者として考え、性について丁寧に教える機会が必要だと結論が述べられている。
筆者は自らの個人的経験から、知的障害のある女性たちが置かれた性をめぐる課題について取り組んだ。近年では複合差別という観点が重視されており、障害だけではなく、女性という立場ゆえに、差別が複合的に生じる問題について関心が高まっている。こうした中で、筆者の研究は、複合差別問題をめぐる具体的な研究データを提示している。
キーワード1 障害女性
キーワード2 複合差別
キーワード3 性教育
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