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学科 | メディア学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 水出 幸輝 |
タイトル | 『君の名は。』における新海誠とRADWIMPS? |
内容 | 本稿は、『君の名は。』(2016年)のタイアップにおける新海誠とRADWIMPSの関係について、音楽のヒットの構造をもとに論じたものである。具体的には、1980年代以降の日本において、ヒットチャートがどのように変化してきたのかを整理した上で、新海誠とRADWIMPSのインタビューを調査し、従来のタイアップとどのような相違点があるのかについて分析を行った。 1990年代までのタイアップでは、楽曲をヒットさせるために音楽側が影響力の大きいテレビの力を借りるという関係性が一般的であった。しかし、『君の名は。』のタイアップでは、新海誠からRADWIMPSへのオファーや、RADWIMPSの楽曲をヒットさせるためのタイアップではないということ、音楽を中心とした映画制作であるということ、RADWIMPSはただの音楽提供ではなく、制作にも大きく関わるなど、従来の事例とは異なる点が多くみられた。 以上、本稿では『君の名は。』のタイアップについて分析し、本作の大ヒットは通常論じられてきた形式ではない、新海誠とRADWIMPSの共同制作ともいえるタイアップが起因していることが明らかになった。 |
講評 | 本稿は、新海誠の映画作品と楽曲提供を続けてきたRADWIMPSの関係性を検討したものである。まず、新海誠を論じた先行研究を丁寧に検討し、そうして研究が孕む問題点を浮かび上がらせることができている。その上で、日本の音楽の流行史、音楽作品の流通とタイアップに関する研究などとの対応で新海誠とRADWIMPSの関係を議論した。やや強引な論理展開がみられるものの、インタビュー記事を効果的に用い、軸をブレずに論文を執筆することができた。 |
キーワード1 | 新海誠 |
キーワード2 | RADWIMPS |
キーワード3 | 『君の名は。』 |
キーワード4 | タイアップ |
キーワード5 | ヒットの構造 |
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