| 詳細 | |
|---|---|
| 学科 | メディア学科 |
| 年度 | 2023 |
| ゼミ名 | 水出 幸輝 |
| タイトル | なぜ彼女たちは「卒業」するのか―学校的空間としてのAKB48 |
| 内容 | 本稿の目的は、アイドルが脱退ではなく「卒業」する理由をメディア文化の問題として検討することである。そのために、AKB48を研究対象として設定し、そこで表現される「学校らしさ」について、インタビュー記事と楽曲歌詞を通して検証した。 第1章では問いの確認と先行研究の調査、第2章では分析を行った。分析は、①AKB48のシステム分析、②インタビュー記事、③歌詞分析の3つに分けられる。①では、AKB48の専用劇場や制服、メンバー構成など結成時のコンセプトならびに部活動やオリジナルドラマの構成から「学校らしさ」の演出を見出した。②では、演出としての「学校らしさ」ではなく、メンバー本人や周辺人物の意識や関わりの中から「学校らしさ」を読み解いた。③では、卒業式の合唱曲とAKB48メンバーの卒業曲を比較検討し、卒業に対する意識の向け方や時間の経過、集団への帰属意識、ひいては「卒業」の在り方について考察した。 以上を踏まえ、本稿ではアイドルの卒業を「新たな場所へ踏み出し夢を叶えるための通過儀礼」だと結論付ける。 |
| 講評 | 本稿は、アイドルが「卒業」する日本のメディア文化を検証したものである。対象としたAKB48が「学校らしさ」を備えたアイドルグループであることを丁寧に確認した上で、インタビュー記事や楽曲の分析を試みている。 アイドルが時間限定的な存在であり、AKB48については「◯期生」のような〝期〟制度が重要な意味を持つ、という指摘はとても重要な論点である。このこととの対応で「卒業」という文化が成立していることを説得的に論じることができた。 |
| キーワード１ | 卒業 |
| キーワード２ | アイドル |
| キーワード３ | 学校らしさ |
| キーワード４ | AKB48 |
| キーワード５ | 表象 |
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