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学科 メディア学科
年度 2023
ゼミ名 竹内 幸絵
タイトル 水曜日のダウンタウンはなぜ見られるのか ―コミュニケーションからみるバラエティー番組の分析を通じて―
内容 本研究は番組内容の面白さもあり多くの人に人気のある「水曜日のダウンタウン」をコミュニケーションという観点から定量的調査を行い、この番組がなぜ多くの人に見られるのか考察を行う。定量的調査において採用した手法はカット分析とワイプ分析の2つである。それは私が「水曜日のダウンタウン」はカメラの切り替わりが多く、視聴者に対して臨場感を与え、見ている人がその場をイメージしやすく、そしてVTR中にワイプを通じて出演者のリアクションや発言に対して共感することができ、そのスタジオの熱が視聴者まで伝わり、出演者との一体感を生み出しているのではないだろうかと考え、それが視聴者とのコミュニケーションに繋がっていると思ったからである。結果、今回調査した5番組の中で、この番組はカットの切り替わりが早い傾向にあり、ワイプも上手く活用し出演者のコメントを適宜、視聴者が聞けるような演出となっている傾向が見受けられた。
講評 賑やかなゼミの中で寡黙な印象のある筆者だが、卒論では群を抜いて着実に安定感のある研究を行ってくれた。テーマはバラエティー番組内のコミュニケーションの数値化である。筆者は本研究での番組内コミュニケーションの測定を二つの要素に定めた。VTRを番組内で上映した際のスタジオタレントの反応、あるいはVTR上映中にスタジオのタレントの表情や反応が小窓で見せられる「ワイプの発言」、そして、編集によるカメラワークの回数である。
分析対象は主たる対象であるロングランを続ける表題の番組以外に、類似番組、視聴率が上がらなかった不人気番組等、計5番組を対象にした。分析材料が揃うかどうかなど卒論では制限も多く検討事項は多いが、筆者は対象の選択も巧みだった。分析の結果人気番組と不人気番組の間でカット数(画面の切り替えの数)に優位な差はなく、ワイプの切り替わりや、「カットイン」などの演出は、人気番組、とりわけ表題の番組が明らかに多いという結果となった。スタジオのタレントのリアクションを映す小窓は、笑いを誘うだけでなく実況する意味合い、いわばジャーナリズムの側面もある。こうした場のやり取りが、視聴者と番組とのコミュニケーションの疑似的な再現となっているという指摘は本論の見せ場である。当ゼミの卒業生の卒論も参考にしつつ完成した卒論は、次のお笑い番組分析卒論へと確実なバトンをつないでくれた。
キーワード1 水曜日の ダウンタウン
キーワード2 コミュニ ケーション
キーワード3 ワイプ
キーワード4 カット
キーワード5 テレビ
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