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学科 産業関係学科
年度 2023
ゼミ名 冨田 安信
タイトル 大卒者の地元・地方就職の現状と課題
内容 自身の就職活動を通しての関心から大卒者の地元・地方就職について論じている。就職を機に地方から都市へ移住する若者が多い一方、学生には地元への愛着による地元志向が見られる。この矛盾は、地方と都市の雇用・生活環境の格差の大きさが地元での就職における障壁となり生じている。特に雇用環境については、賃金格差に加え、専門性が高く魅力的な職業が都市に集中するという雇用構造の格差が存在する。これらの格差は拡大し続けるものであり、地方に生まれ、生活する若者が不利益を被り続けている。今日の東京一極集中は市場原理の妥当性を超えて進行している。親元では仕事と育児を両立させやすく、地方都市の生活満足度が高いことからも雇用環境を改善し地方で生活する選択肢を残すべきである。雇用環境を根本的に改善させるような提案は難しい。しかしながら、地方大学での施策を通して地域経済の活性化を図ること、あるいは地元・地方就職支援や企業の積極的な情報開示によって学生に十分な検討機会を与え、潜在的な地元・地方志向を引き出すことがその第一歩となるのではないか。
講評 東京一極集中に代表されるように、若者の地方から都会への流出が続いている。東京一極集中には経済合理性があるという研究と、東京一極集中は過度に進んでおり、それを是正する必要があるという研究をバランスよく考察している。中嶋菊之君の卒業論文を今年度の冨田ゼミ優秀論文に選んだ。多くの参考文献を読み、関連する統計データを使い、議論に厚みのある卒業論文になっていることを評価した。
キーワード1 就職活動
キーワード2 地方創生
キーワード3 東京一極集中
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