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学科 産業関係学科
年度 2023
ゼミ名 松山 一紀
タイトル フォロワーシップとホスピタリティの関係性
内容 本研究の目的は、フォロワーシップとホスピタリティの関係性と相互作用について明らかにすることである。筆者の派遣アルバイト先である人材派遣会社のクライアントホテルで働く派遣労働者を対象にweb調査を実施したところ、56の有効回答が得られた。そこには、フォロワーシップとホスピタリティの相互関係だけではなく、影響力までも確認することができた。そこで、本研究では、その点に注目し、その要因について考察している。
 重回帰分析では、フォロワーシップ、ホスピタリティともに、レベルの高さに合わせた対照的な結果が表れ、双方が類似するという筆者の仮説は立証できたと言える。だが、筆者がサービス業の理想と考える、フォロワーシップとホスピタリティの高いレベルでの共存は確認することができなかった。2つの概念の間で生まれる葛藤に打ち勝ち、従業員も含め、組織単位で双方の発揮に努めることが今後のサービス業に求められる課題である。
講評 近年、注目されることの多くなったホスピタリティとフォロワーシップの関係を、量的調査による実証研究を通じて明らかにしようとした意欲作である。発達モデルにおいて、ホスピタリティとフォロワーシップとの間に相似性があるか否かを探っている。ホスピタリティの4要素およびフォロワーシップの3要素、全てにおいて相似性が見出されたわけではないものの、ホスピタリティの期待価値とフォロワーシップの受動性との間には正の関係がある一方で、フォロワーシップの能動性との間には負の関係があること、また、ホスピタリティの願望価値においては、それぞれのフォロワーシップとの関係が逆になることが見出されている点は、非常に興味深い。有効回答は56と少ないものの、労働者を対象としている点、因子分析および重回帰分析といった高度な統計解析をほぼ一人でやり切っている点などは、高く評価される。これらを勘案して、本年度のゼミ内優秀論文としたい。
キーワード1 フォロワーシップ
キーワード2 ホスピタリティ
キーワード3 派遣労働者
キーワード4 サービス業
キーワード5  
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