詳細 | |
---|---|
学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | フィンランドの小学校英語教育と日本への応用の実現可能性 |
内容 | 日本では学習指導要領の改訂に基づき、2020年度より、小学校3年生から英語教育が開始された。しかし、現状では日本の英語力が高いとは言えない状況である。一方、北欧のフィンランドは日本と同様に英語を外国語として学習する環境にあるが、非常に高い英語力を有している。その要因の一つには、教科書などの学習教材の内容が充実していることが挙げられる。本稿では、フィンランドの小学校英語教育を日本へ応用できるかについて、両国で実際に使用されている英語教科書の分析を多様な観点から行い、フィンランド式英語教育の授業モデルを作成することで検討を行った。分析の結果、フィンランドの英語教科書の大半を占める会話文と文法問題を、補助教材として単元の最初と最後に導入することで、インプットとしての「読む」活動を充実させることが可能だと分かった。これにより、第二言語習得論の観点から、児童は肯定的な学習効能が得られると想定される。 |
講評 | フィンランドでは公立の学校教育を通じて高い英語力が養われていることに注目し、その指導方法を参考にして日本の学校現場にも実際に活かせる方法を探った。フィンランドの英語教科書と日本のそれを比較して、小学校での入門段階から書き言葉にも習熟していけるように、普段の授業から英文のインプット量を無理なく増やしていく方法が提案された。この結論へ至る調査と考察の進め方には高い説得力が認められる。筆者は、結論として提示された指導案と補助教材によって実際に授業を行い、その有効性を検討するところまで進みたかったであろう。卒業論文の次の段階の研究として、いつか取り組まれることを強く期待している。 |
キーワード1 | フィンランド |
キーワード2 | 小学校英語教育 |
キーワード3 | 教科書分析 |
キーワード4 | 授業モデル |
キーワード5 | 学習効能 |
戻 る |