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学科 教育文化学科
年度 2023
ゼミ名 奥井 遼
タイトル ゾンビ映画におけるB級とは ―「くだらなさ」を軸とした作品解釈の試み―
内容 本稿では、ゾンビ映画におけるB級を構成する要素として「くだらなさ」を取りあげ、2015年に公開された『ゾンビーワールドへようこそ』という映画の作品解釈を試みた。結果、ゾンビと人の常識を外れた個性的な行動が「くだらなさ」に繋がっており、その「くだらなさ」が作品独特の世界観を創り出していることが示唆された。このように、B級ゾンビ映画において、ゾンビも人も代替不可能な個性的な存在であるということが、「ゾンビ映画」であることとその作品であるこという意味を見出し、作品の個性を深め魅力に繋がっていることが明らかになった。
講評 映画制作の活動に長く携わってきた筆者が、ジャンルとしてとりわけ好むゾンビ映画を題材に選んだ論稿である。ゾンビが登場するという一見荒唐無稽な物語のなかに、荒唐無稽であるからこそ成り立ちうる独特の価値観を見てとることができる。筆者はそれを「くだらなさ」と表現する。「くだらなさ」を帯びる作品であるがゆえに、既存の正統派的な勧善懲悪ないし社会的な価値観を主張するような映画ではなしえない演出が可能になる。また、「くだらなさ」によって観客の期待を裏切ることで、既存のものとは違ったゾンビ像を描き出すこともできる。映画史や作品解釈の面で掘り下げが不十分であるものの、ひとつの解釈を示した点は評価に値する。
キーワード1 ゾンビ
キーワード2 くだらなさ
キーワード3 代替不可能
キーワード4 B級
キーワード5  
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