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学科 教育文化学科
年度 2023
ゼミ名 兒島 明
タイトル 海外にルーツを持つ児童生徒が在籍学級に与える影響 ―多文化共生に向けた学校づくりや多様性を認め合う教室のあり方とは―
内容  本稿では、海外にルーツを持つ児童生徒が在籍する学級に着目し、担任や日本語指導教員などの働きかけや、学級内での子どもたち同士の関わり合いを通して多数派にあたる日本人児童生徒はどのように海外にルーツを持つ児童生徒を認識し、受容していくのかを考察した。さらに、そこから児童生徒がどのようにしてさまざまな多様性に向きあっていくのかを分析することで、多文化共生に向けた学校づくりや多様性を認め合う教室のあり方について検討した。調査の中では実際に公立学校で日本語指導や担任をしておられる先生方へのインタビューを行った。そのインタビュー調査での結果をもとに実際の学校現場で行われている多文化授業や日本語教室の活動の事例との比較を行いながら、多文化共生に向けた学校づくりや多様性を認め合う教室のあり方として「全ての児童生徒が『架け橋』として活躍できる学校・学級づくり」について論じた。
講評 海外にルーツをもつ児童生徒が在籍する学校は増加するなか、学校教育における多文化共生の実践をめぐる模索がさまざまなかたちでなされています。その場合、海外にルーツをもつ児童生徒が持ち込む「異文化」の理解に目が向けられがちですが、本論文ではむしろ、多文化共生にはマジョリティである日本人児童生徒の意識や行動の変容が欠かせないとの観点から、それを可能にする教育実践に注目します。インタビューを行った担任や日本語指導教員の語りのなかに、しばしば「当たり前」という言葉が出てきますが、それが用いられる文脈は必ずしも合致しておらず、ときとして緊張関係も見られます。この緊張関係に向きあうことは、人権教育として多文化共生の教育を構想するうえで欠かせないでしょう。
キーワード1 多文化共生に向けた学校づくり
キーワード2 多様性を認め合う教室
キーワード3 架け橋
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