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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 兒島 明 |
タイトル | つながりの希薄化から子どもを救う人間関係 ーナナメの関係に着目してー |
内容 | 本論文の目的は、「社会的つながりの希薄化」が進む現代の日本社会において、「孤独・孤立」が与える影響を明確するとともに、ナナメの関係が子どもにとってどのような役割を果たしているかを考察することだ。 そのためにまず、「社会的つながりの希薄化」が要因で顕在化した「孤独・孤立」問題の概念や、この問題を加速させた個人化の誕生前後を比較し「つながりの重要性」について先行研究を基に紹介していく。その後に、「孤独・孤立」問題の解決策にもなりうる「ナナメの関係」の実態を知るためにアンケート形式で事前調査を行った後、インタビューを実施した。調査は、主に複雑化する人間関係を経験している中高生(思春期)に焦点をあてて行なっている。 結果として、ナナメの関係があると回答した中高生は多かったが、その関係との親密性は異なることが判明した。さらに、ナナメの関係がもつ役割は2種類に分類することが可能であることが明らかにされた。 |
講評 | 青少年の「孤独・孤立」問題の要因として社会的つながりの希薄化が指摘されることは多いですが、他方で、青少年が「孤独・孤立」に陥ることを防いでいる社会的つながりの具体的な把握は十分とは言えません。本論文は、中高生へのアンケート調査とインタビュー調査により、その間隙を埋めようとする意欲的な論考です。親とも教師とも異なる「ナナメの関係」が中高生にどのように生きられているかを、当事者の視点から理解することを通じて、「孤独・孤立」化の防止だけでなく、視野の拡大や自己変容にもつながるものとして社会的つながりを創出することの重要性に気づかせてくれます。 |
キーワード1 | 孤独・孤立 |
キーワード2 | 社会的つながりの希薄化 |
キーワード3 | ナナメの関係 |
キーワード4 | 子ども(中高生) |
キーワード5 | |
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