詳細 | |
---|---|
学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 寺井 基博 |
タイトル | 鉄道職での女性活躍 |
内容 | 日本の鉄道が開通してからこれまで、現場では男性が主となって活躍してきた。今もなお、運転士が男性の仕事であるというイメージは強い。かつては、深夜(午後10時から午前5時までの間)の労働が禁止されており、女性が泊まり勤務を行えないという理由から、女性運転士の採用を行なっていない企業も多かった。しかし、労働基準法が改正され、2001年からは深夜でも女性が業務を行えるようになった。そのため、これからはさらに女性運転士の活躍が期待できると考えられる。ただ鉄道業は女性にとって困難があるだろうと予想した。出産や育児などで家庭へ時間を割くことで、子供による時間の制約が発生する。私生活を充実させようとすると、深夜業への従事や、長時間の勤務に対しての抵抗が生まれたりして、仕事との両立が難しくなるからだ。 本稿では、実際に鉄道職に就いていた経験のある女性にヒアリングを行い、企業がどのように女性運転士を採用してきたのか、企業に初めて女性運転士が加わった時の苦労、現在企業で行われている女性活躍のためのとりくみ、育休後の勤務体制などについて伺った。 鉄道職で女性が活躍するために、女性の視点から分析し、働き方への理解を深める。 |
講評 | 本論文は、インタビュー調査によって鉄道職における女性の就業の課題を明らかにしようとする実証的研究である。女性が運転士として採用されるようになったのは、2001年の労働基準法改正(女子保護規定の撤廃)以後のことであり、その歴史はまだ浅い。運転士の育成にコストがかかる上、女性の就業形態が「短期型」「長期型」「再雇用型」などに分かれていることから、女性運転士育成の課題を明らかにする必要があるとして、女性職員へのインタビュー調査を実施している。本論文では、女性運転士の活用には時短勤務(泊まり勤務の抑制)実施が重要な取り組み課題になると指摘される。鉄道業務にかかわらず女性就業に関する先行文献が整理されていたら深い考察につながったと考えられる。 |
キーワード1 | 女性活躍 |
キーワード2 | 鉄道職 |
キーワード3 | 労働基準法改正 |
キーワード4 | 育児休暇 |
キーワード5 | 時短勤務 |
戻 る |