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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 中川 吉晴 |
タイトル | 劣等感が学業的援助要請に及ぼす影響 ──中国人留学生を対象として |
内容 | 本研究では、中国人留学生を対象に、2つの側面から劣等感が「学業的援助要請」に及ぼす影響ついて検討した。第一に、152名の調査協力者を劣等感の高群・中群・低群に分け、学業的援助要請への態度と学業的援助要請のスタイルが群間でどのように異なるのかを検討した。その結果、学業的援助要請への態度において、「学業成績」「人間関係」の2つの劣等感を強く感じる学生は、「他者による評価の不安」「遠慮」という抑制的な態度を持ちやすいことが示唆された。また、学業的援助要請のスタイルにおいて、劣等感が強い学生は「要請回避」「依存的要請」を行う傾向が強いと示唆された。第二に、「劣等感-学業的援助要請への態度-学業的援助要請のスタイル」という因果モデルを構築し、三つの要素の因果関係を検討した。その結果、2つの劣等感は「他者による評価の不安」や「遠慮」を媒介して「要請回避」と「依存的要請」を促進した。 |
講評 | 本論文は、留学生における劣等感と学業的援助要請のあいだの関係を量的に研究したものである。詳細な先行研究をもとに、劣等感の強さが援助要請の態度やスタイルにどのように関係しているのかを詳しく解明しており、今後の留学生支援にも示唆を与える貴重な研究になっている。 |
キーワード1 | 劣等感 |
キーワード2 | 学業的援助要請 |
キーワード3 | 量的研究 |
キーワード4 | 留学生 |
キーワード5 | 要請回避 |
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