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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2023 |
ゼミ名 | 中川 吉晴 |
タイトル | 家父長制のゆくえ ──近代家族観の考察 |
内容 | 本論?では、?明治時代の民法によって公に日本の人々にもたらされた家父長制の制度や、その役割について考察したのち、明治民法が廃止されるまでの間に行われた、民俗学者の宮本常一と柳田国男の当時の人々の生活の記述から、家父長制には祖先崇拝、年功序列といった特徴があることについて述べ、これらの特徴が儒教思想と共通点が多いことから、日本の家父長制の根底には儒教思想があるのではないかということを考察する。最後に、直系家族の減少や家族観の変化から、現代では家父長制がなくなりつつあることを示し、それが消えゆく中でも、家系の一員であるという揺らぐことのないアイデンティティを作るためのはたらきが家父長制にはあるということを論じる |
講評 | 本論文は、日本における家父長制の特質を、法制史の側面、民俗学的記述をとおして考察し、さらに儒教思想との関連のもとに解釈したものである。本論文はイエがアイデンティティの拠り所となるという観点から家父長制の意義をとらえており、家父長制批判に陥っていない点が評価できる。 |
キーワード1 | 家父長制 |
キーワード2 | イエ |
キーワード3 | 儒教 |
キーワード4 | 柳田国男 |
キーワード5 | 宮本常一 |
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