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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 鯵坂 学 |
タイトル | 新規事業者による京町家再生利用について ―西陣地区を対象に― |
内容 | 近年京町家への社会的関心が高まり、多様な方法で再生利用され“京町家ブーム”と言われる現象が起きている。行政は京町家の保全・再生のため「京町家再生プラン」を策定し、また多数の市民団体やNPO法人が再生に取り組んでいる。本稿では、近年町家再生事業者が増加したと言われている西陣地区に焦点を当て、町家事業者が抱く「京町家再生に対する認識」を調査した。その結果、京町家にこだわらない事業者の存在を確認できた。また事業者側の自主的な宣伝とは別に、仲介業者や京町家再生団体や雑誌の取材により間接的に宣伝されていることがわかった。ブームに乗じるのではなく、京町家に関係なく独立したい、モノづくりがしたいという事業者側の目的と、京町家を利用してもらうことで再生につなげていきたいという様々な団体との目的がうまく合致した結果となった。互いの得意分野を生かし、補い合って創られる「新しい西陣」に今後も注目していきたい。 |
講評 | 結果として卒業論文の完成度にはかなりの差が見られた。もう少しで修士論文並みになるような高度なものと、先行研究や資料の一部を引用しただけの「つまらない」ものがあった。卒論で明らかにする課題をしっかり持ち、先行研究を的確に理解し、それに基づいて明確な分析枠組みを持っていたかどうかが、卒論の出来不出来の要因となった。その差異の原因は、就職活動の終了の時期による時間的なものあったが、大学生活最後の作品である卒論に取り組む各自の姿勢が大きかったのではと推察している。時間があったのに適当に論文をまとめた人、時間的に困難があっても、フィールド・ワークや資料収集にしっかり取り組んだ人もあった。 なお、3回生までの社会学科の授業の内容をあまり吸収していないと思われる論文もかなりあった。また、論文を書く視点が自己の日常的な経験に留まり、錯綜する現代社会を理解しようとする社会学的想像力が身についていないのでは、と感じられる論考もあった。 |
キーワード1 | 京町家再生 |
キーワード2 | 町家事業者 |
キーワード3 | 西陣 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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