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学科 | メディア学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 柴内 康文 |
タイトル | 異なる性役割態度の併存と志向・性格の関連 |
内容 | 本研究では、仮説“個人化志向が強い人ほど、性役割態度における平等志向と保守志向が併存する”を検証した。方法は、関西の学生204人に対して性格や志向性と性役割態度の関連を測定するために質問紙調査を行い、その調査結果のデータに基づいて分析を行うというものである。性役割態度を仕事・家庭で分けて、どちらも平等志向、保守志向である人を除いたグループを併存グループとした。検証した結果、併存する人は個人化志向が弱い傾向を示した。仮説と反対の傾向を示す結果となったのだが、どのような人に性役割態度の併存がみられるか性格や志向性の特徴をつかもうとさらに研究した結果、併存している人は併存していない人に比べて、年齢が低く、活動性が高い傾向がみられた。また、性役割態度における自立意識が強い人は社会志向が強いことが明らかとなった。併存の要因を性格や志向性から捉えられたことで、男女が一個人として自分らしく生きる社会を模索する一歩になったと思われる。 |
講評 | 質疑を行いましたので、個別の講評は控えます。ここでは、質疑の意図について説明したいと思います。皆さんに自分の行ったことを手短に説明してもらった上で、わたしの感じた疑問についてうかがいました。そこではあまり手加減せず、皆さんを自説を持つ独立した主張者として扱ったつもりです。そのような経験もあまりなかったと思います。質問の中には、自分の扱った問題や手法が理解できているかを確かめるためにわざと行ったもの(的外れなものも含みます)や、おそらくはそこまでの深さで十分に考えて抜いてはこなかったものもあったと思います。懸命に自分なりの答えを出す中で、自分に何が明らかにでき、何がわからなかったのか、自説の限界は何かということに気づき、また向き合うことになったのではないでしょうか。 実は、長期にわたる卒論執筆という作業そのものがそのようなものだったのではと思います。最後の質疑を通じて、それをもう一度明確にしたかったというのがこちらの狙いです。もちろん、皆さんの論理はまだ不明確で、それに取り組む手法も未熟で粗いものです。しかし、実証的に何かを主張することがいかに困難であるかということ、そして、それを通じて語ることに価値があるのだということは確実にわかったのではないでしょうか。その経験こそが、社会で活躍する上での基礎となると、大学教育に携わる人間としては思います。一人一人が得たものを大事にしてください。 |
キーワード1 | 性役割態度 |
キーワード2 | 併存 |
キーワード3 | 個人化志向 |
キーワード4 | 性格 |
キーワード5 | |
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