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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 貧困を連鎖させないために私たちがすべきこと |
内容 | 「はじめに」で貧困が連鎖するために私たちがすべきことを考える必要があるという貧困に対する私の考え方を述べている。1章では貧困の現状について、非正規雇用者と正規雇用者、またワーキングプアの実情についてである。2章では1章で述べた貧困が教育と大きく関係していることについて述べている。貧困は一度陥ったら這い上がりにくいが、その原因として貧困が連鎖するからである。しかし、その連鎖は実は遺伝だけではなく、環境に大きなヒントがあるので、事実をぜひ知り、環境整理につなげてもらいたい。3章では、1,2章で述べてきた貧困に陥ることが自己責任であるのかについてである。これは生活保護を受ける人たちの現状がどうなのか、本当に自分だけの責任であるのかについて論じている。そのことがまた貧困が増える要因だということを伝えたい。そして4章ではこれらの現状を踏まえ、国民全体で貧困をなくしていくためにどうするべきかを私なりに提示している。そして「終わりに」では貧困を他人事と考えず、自分たちの身近に存在することを理解することで貧困を減らしていくことができるという考えを述べている。 |
講評 | 社会科学的テーマならばOKということで、私のゼミでは卒論のテーマは4回生が自由に決めている。もちろんすんなりとテーマが決まることはあまりなく、二転三転してテーマが決まる。そこが、これまでの与えられたテーマで書くレポートと卒論の違いであろう。今年ゼミ生が卒論に選んだテーマは、日本農業の自立、ワーキングプア、ワーク・ライフ・バランス、日本の外国人労働者問題、医療崩壊、新規大卒者の就職、中国の農民工問題、格差社会等である。今の日本が、世界が見事に反映している。人生のスタート台にたった人たちの目にはこんな風に見える社会を、私たち大人は作り上げてきたのだ。私の卒論テーマはパートタイマー労働問題であったが、このテーマ群をみて思わず私は、今自分が22歳であったならば、何をテーマに卒論を書くのであろうかと思った。このように今という時代をつかまえる若い人たちのアンテナは確かであると思う。 今はインターネットの時代である。たいていのことはネットであら調べができる時代である。図書館での文献検索であっても、かつてなら1週間はかかることが1~2日でできる時代である。さすがにレポートを山のように書いてきた産関の学生である、データにはあたっている。しかし、そこから先は、毎年のことではあるが千差万別であった。データの原典にあたり、原典のデータを自分で加工している学生もいれば、重引きしたデータで間に合わせている学生もいる人間は間違う存在であり、他人が作ったデータである既存データは間違っている場合もあるのである。既存データを使用することの怖さを知っていてほしいと思う。 そして、先に触れたように今はインターネット時代である。だからこそ単にデータが扱われているだけではダメで、データを読み込んで自分なりにどう解釈したのか、つまりはデータとどう格闘したのか、データについての思索こそが問われると思う。この点についても、やはりよく考えた者とそうでなかった者との差は大きかった。これからあなた達が出ていくところは実社会であって学校ではない。失敗は即ダメージにつながりかねない場所だ。より深く考えることこそが武器であることを知っていてほしい。 |
キーワード1 | ワーキングプア |
キーワード2 | 若年層の貧困 |
キーワード3 | 教育格差 |
キーワード4 | 自己責任 |
キーワード5 | 家庭環境 |
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