詳細
学科 産業関係学科
年度 2010
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 「結婚」本当の幸せとは何か
内容  就職活動を機に働く女性として幸せに生きていくことについて考えた。そこには「結婚」というターニングポイントがあり、女性は「就職・結婚・出産・育児」と、選択を求められることに気づく。不況で女性の労働力が必要とされ、社会進出が進む中、日本の労働環境はこの現状に追い付いていない。この制限のある社会環境を打破しなければ、女性の社会進出が進めば進むだけ未婚化・晩婚化が進み、少子化問題がより深刻になる。わが国のこれらの負の連鎖を止め、個人個人が自分の人生をできるだけ自由に選択出来る社会を作り上げることが幸せな生活に繋がるのではないだろうか。
 日本よりも少子化対策・女性の社会進出の進んだ諸外国を手本に、解決の糸口を探る。男女の現実と理想のギャップを是正すること、長時間労働からの解放こそがこの問題を解く鍵となる。結婚の多様な形の理解、偏見のない社会への実現が不可欠である。出産・育児を、家族も職場もそしてコミュニティーもサポートし、結婚し、子を持つ中での苦労の反面、大きな喜びがあるということを全員が認識できる社会を協同して作り上げていくことが最も重要な課題である。
講評  社会科学的テーマならばOKということで、私のゼミでは卒論のテーマは4回生が自由に決めている。もちろんすんなりとテーマが決まることはあまりなく、二転三転してテーマが決まる。そこが、これまでの与えられたテーマで書くレポートと卒論の違いであろう。今年ゼミ生が卒論に選んだテーマは、日本農業の自立、ワーキングプア、ワーク・ライフ・バランス、日本の外国人労働者問題、医療崩壊、新規大卒者の就職、中国の農民工問題、格差社会等である。今の日本が、世界が見事に反映している。人生のスタート台にたった人たちの目にはこんな風に見える社会を、私たち大人は作り上げてきたのだ。私の卒論テーマはパートタイマー労働問題であったが、このテーマ群をみて思わず私は、今自分が22歳であったならば、何をテーマに卒論を書くのであろうかと思った。このように今という時代をつかまえる若い人たちのアンテナは確かであると思う。
 今はインターネットの時代である。たいていのことはネットであら調べができる時代である。図書館での文献検索であっても、かつてなら1週間はかかることが1~2日でできる時代である。さすがにレポートを山のように書いてきた産関の学生である、データにはあたっている。しかし、そこから先は、毎年のことではあるが千差万別であった。データの原典にあたり、原典のデータを自分で加工している学生もいれば、重引きしたデータで間に合わせている学生もいる人間は間違う存在であり、他人が作ったデータである既存データは間違っている場合もあるのである。既存データを使用することの怖さを知っていてほしいと思う。
 そして、先に触れたように今はインターネット時代である。だからこそ単にデータが扱われているだけではダメで、データを読み込んで自分なりにどう解釈したのか、つまりはデータとどう格闘したのか、データについての思索こそが問われると思う。この点についても、やはりよく考えた者とそうでなかった者との差は大きかった。これからあなた達が出ていくところは実社会であって学校ではない。失敗は即ダメージにつながりかねない場所だ。より深く考えることこそが武器であることを知っていてほしい。
キーワード1 結婚
キーワード2 少子化
キーワード3 未婚化
キーワード4 女性の社会進出
キーワード5 長時間労働
戻 る
Copyright (C) Doshisha University All Rights Reserved.