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学科 産業関係学科
年度 2010
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 外国人労働者と日本社会
内容  本論文では、外国人労働者の現状や日本社会にもたらす問題をさまざまな視点から考察し、どのように日本社会が受入れていくべきかについて諸外国との比較を用いながら研究したものだ。
 少子高齢化は現在日本が抱える問題の中でとても重要なものである。1997年の人口推計が21世紀前半における日本の将来人口の急速な減少を発表し、2050年には労働力人口とそれ以外の人口比率が2:1になると言われ日本の将来に暗雲が立ち込めた。その問題の解決策として着目された人々が外国人労働者である。これから減少する労働力を外国人労働者で補うことが出来るという考えが日経連などで浮上したからだ。しかし、彼ら外国人労働者は日本が法制度を整えないまま受入れを始めた過去により日本でとても酷い生活を強いられていた。出入国管理法は曖昧な言葉を用いたものであり、全くシステムとして成り立っていない為、不法就労などの問題を引き起こしたのだ。
 これからの日本が今以上に発展していくには外国人労働者が必ず必要になる。その為にも諸外国の法制度を見習いながら、もっと効率的なシステム構築が日本の未来を明るくする鍵になると結論付けた。
講評  社会科学的テーマならばOKということで、私のゼミでは卒論のテーマは4回生が自由に決めている。もちろんすんなりとテーマが決まることはあまりなく、二転三転してテーマが決まる。そこが、これまでの与えられたテーマで書くレポートと卒論の違いであろう。今年ゼミ生が卒論に選んだテーマは、日本農業の自立、ワーキングプア、ワーク・ライフ・バランス、日本の外国人労働者問題、医療崩壊、新規大卒者の就職、中国の農民工問題、格差社会等である。今の日本が、世界が見事に反映している。人生のスタート台にたった人たちの目にはこんな風に見える社会を、私たち大人は作り上げてきたのだ。私の卒論テーマはパートタイマー労働問題であったが、このテーマ群をみて思わず私は、今自分が22歳であったならば、何をテーマに卒論を書くのであろうかと思った。このように今という時代をつかまえる若い人たちのアンテナは確かであると思う。
 今はインターネットの時代である。たいていのことはネットであら調べができる時代である。図書館での文献検索であっても、かつてなら1週間はかかることが1~2日でできる時代である。さすがにレポートを山のように書いてきた産関の学生である、データにはあたっている。しかし、そこから先は、毎年のことではあるが千差万別であった。データの原典にあたり、原典のデータを自分で加工している学生もいれば、重引きしたデータで間に合わせている学生もいる人間は間違う存在であり、他人が作ったデータである既存データは間違っている場合もあるのである。既存データを使用することの怖さを知っていてほしいと思う。
 そして、先に触れたように今はインターネット時代である。だからこそ単にデータが扱われているだけではダメで、データを読み込んで自分なりにどう解釈したのか、つまりはデータとどう格闘したのか、データについての思索こそが問われると思う。この点についても、やはりよく考えた者とそうでなかった者との差は大きかった。これからあなた達が出ていくところは実社会であって学校ではない。失敗は即ダメージにつながりかねない場所だ。より深く考えることこそが武器であることを知っていてほしい。
キーワード1 外国人労働者
キーワード2 不法就労
キーワード3 出入国管理法
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