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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 国籍の在り方 ―在日の国籍、人権とアイデンティティ― |
内容 | 現代の代表的ともいえる社会問題である、在日コリアンの人権問題。在日の歴史はおおよそ100年になるが、かつて日本の植民地支配の当初はろくに日本人扱いをされないなど、様々な人権に対する差別をうけてきた。彼らのような在日韓国人、朝鮮人はどのような経緯で日本に移り住むようになったのか。また今日では参政権において在日に対しての権利は守られるようになりつつあるが、そのことが逆に日本を国防上の問題となっている。近年、日本においての外国人登録者のなかでの在日コリアンの比率が年々減ってきており、在日が少数派になることは時間の問題だといわれているが、在日がいなくなること=人権問題が解決するというわけではない。むしろ、これからも在日の数が減り続け、この国から姿を消す時が来るとしたら、それまでに必ず解決しておかなければならない問題なのである。彼らは日本に住み続けることで帰化するということがあるが、現代での日本の帰化制度は手続きが多く、なかなか簡単に取得できるものではない。しかし最近では政府による国籍取得の緩和により、在日の人たちが日本においての権利を確立しやすい環境になってきている。あとは日本国籍の取得を躊躇してきた在日の人々自身の発想の転換次第なのである。 |
講評 | 在日コリアン概論のような論文だった。ただし、それぞれの論点の背景にはいろいろな立場があるので、そのあたりの機微をもっと掘り下げて論じてほしかった。また、日本と韓国、日本と「朝鮮民主主義人民共和国」との関係はこの10年間だけを見ても大きく変化した。グローバル社会における影響力をみれば韓国は日本を上回りつつある。他方、軍事力を見れば「北」は核保有国としてアジアの台風の目となりつつある。世界やアジア全体から「在日」の意味を考える必要がありそうだ。 |
キーワード1 | 在日コリアン |
キーワード2 | 人としての権利 |
キーワード3 | 帰化 |
キーワード4 | 国籍取得 |
キーワード5 | |
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