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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 大阪に根付く笑いの文化 ―吉本興業と劇場を例に― |
内容 | 今やテレビをつければ数多くのバラエティ番組が見かけられ、そこには常に複数のお笑いタレントが出演している。お笑いだけでいくつもの企業やビジネスが成立し、学校まで存在する。人気芸人を集めた大型イベントを開催すれば、一度に巨額のお金が発生するのである。これほどまでに多くの人や社会を動かす“笑い”には一体何があるのだろうか。 本稿では、「笑いと人」「笑いと社会」をテーマに、現代社会において笑いがどのように存在しているのかを“吉本興業”と“劇場”を手掛かりに解明する。私自身の吉本興業での経験と、その中でも昔から変わることなく事業の中核を担う劇場へ、実際に向かい調査することで、笑いの文化は劇場から生まれ、そこに集う大阪の人がいるからこそ笑いの文化は絶えることがないという事実が見えてきた。笑い・吉本・芸人・観客、これらは相互に必要とし合う中で発展してきたのであり、それはこれからも変わることはないのである。 |
講評 | お笑いがメディアを席巻していると言っても、芸人の多くは関西出身者によって占められている。その元締めが吉本であることはいうまでもない。著者は大学時代を吉本所属のタレントとして活動してきただけに、その論文の記述もこの手の卒論にありがちな表面的記述にとどまらない迫力があった。本論のポイントは吉本流の笑い、延いては大阪の笑いの本質を劇場(寄席からホールまで)に見据えている点であろう。それゆえに安易にテレビ芸人が増え、劇場での笑いを忘れつつあるところに、今のお笑い文化の衰退の兆候を見ることもできるだろう。 |
キーワード1 | 大阪 |
キーワード2 | 笑い |
キーワード3 | 吉本興業 |
キーワード4 | 劇場 |
キーワード5 | |
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