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学科 教育文化学科
年度 2010
ゼミ名 沖田 行司
タイトル 本居宣長の教育思想史的研究―「もののあはれ」と「共感」を中心に―
内容  本居宣長は、中国からもたらされた「漢心」を排除することによって、和歌や物語の研究を通して「真心」という人間性の本質を見出した。そしてその「真心」は、事に触れてありのままに感じ取る素直な心であり、「物のあはれ」の思想につながるものであった。このような宣長の思想は、京都遊学における体験が非常に影響している。
 まず京都遊学での宣長の「私有自楽」な生活について述べ、その観念によって和歌や物語の研究を進め、「真心」という人間性の本質を見出した過程について考察した。また、「物のあはれ」の思想とそれを知る心に関しても考察し、この思想に基づいた宣長の教育思想を明らかにし、学習者や師弟関係における教育観が、鈴屋社においてどのように実践されたのかを明らかにした。それによって、宣長の思想が、現代の人々のコミュニケーションにどのように活かすことができるかを考えた。
講評  本年度は旧年度生を合わせて20名を越えるゼミ生が20000字を選択し、壮絶な卒論指導が展開された。とくにその半数が体育会に所属する学生であったこともあって研究室は熱気に満ち溢れた。
 試合の合間に机に向かって卒論と取り組む姿は感動的でさえもあった。研究室で何時間も議論し、荒削りではあるが各々の個性溢れたテーマを展開した。卒論の制作を通してゼミ生相互の信頼が深まり四年間の学生生活を締めくくるに相応しい成果をもたらした。
キーワード1 真心
キーワード2 もののあはれ
キーワード3 共感
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