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学科 教育文化学科
年度 2010
ゼミ名 沖田 行司
タイトル 日本における戦後改革の教育史的研究~道徳教育問題を中心に~
内容  現代においてもなお、教育現場での「道徳」がタブー視されるのは戦後教育改革の過程に問題があるのではないだろうか、と筆者は考えた。そして、我が国を超国家主義や軍国主義に陥れたと一般に理解されている「教育勅語」や「修身教育」、さらには「愛国心」などの問題が、戦時期から占領後まで一貫して、曖昧なまま今日まで残されてきたことが原因であると結論づけた。第一章から第三章にわたって検討してきた一連の「逆コース」は、悪い意味では戦前の国家悪への「逆もどり」であり、いい意味では将来の良い日本を創るための「日本人のモラルの回復」として認識できよう。このように「逆コース」には、善悪いずれの意味も含んでいるため、道徳教育振興を安易に勧めるようなことは危険である
 また、「教育基本法」は「教育勅語」の発展として本論文では取り扱った。これに関しても、切り離して考えるべきであるという主張も存在し、一概には「教育基本法」を「教育勅語」の発展と考えられない。以上のことから、「道徳教育問題」は様々な二局面を持つ、非常にデリケートな問題であることが分かった。
講評  本年度は旧年度生を合わせて20名を越えるゼミ生が20000字を選択し、壮絶な卒論指導が展開された。とくにその半数が体育会に所属する学生であったこともあって研究室は熱気に満ち溢れた。
 試合の合間に机に向かって卒論と取り組む姿は感動的でさえもあった。研究室で何時間も議論し、荒削りではあるが各々の個性溢れたテーマを展開した。卒論の制作を通してゼミ生相互の信頼が深まり四年間の学生生活を締めくくるに相応しい成果をもたらした。
キーワード1 道徳教育
キーワード2 修身教育
キーワード3 CIE
キーワード4 逆コース
キーワード5  
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