詳細 | |
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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 石田 光男 |
タイトル | 未知なる国、インド |
内容 | 卒論の大きなテーマは「インド」という国について。今まで疑問に思っていたインドのバックグラウンド、雇用、賃金、労使関係などについて研究し、その結果を綴っている。前半部分は私自身が感じたインドのこと、経験談、そして自身の考えである。 後半部分に行くにつれて徐々にインドのバックグラウンドである「カースト制度」や「ストライキ」などの問題、そして終盤に行くにつれて、もっとも困難となった「賃金の問題」や「労使関係」などの点にも触れている。構成にはストーリーが大事だと教わり、それを軸に考えてみた。 今回は文献からの情報をもとに構成していく中で、ワンポイントとして父からの貴重なヒアリングをもとにインドでの経験談、実話をもとに工夫を加えてみた。特にカースト制度の部分においては繊細な点までヒアリングすることができた。今インドには何が必要なのか、何をすべきなのかという疑問を解決する論文ではなく、純粋にインドの現状など書いてみた。ストレートな私の感想と経験、そして手にすることができた多々ある知識と共に完成させることができた。 |
講評 | 卒業論文は一人一人の言葉の正しい意味での自己紹介だと思う。「わたしはこういう人間です」「これ以上でもこれ以下でもありません、私という人間は」ということをどうしても表現することになってしまうのが言葉の本性だからである。言葉遣いの現在の到達点、それが各人の卒業論文である。 印象に残る良き作品について若干の言及をしたい。「先生と私」は卒論テーマが定まらずに困った末に、ゼミの先生の研究をきちんと理解しようとした、素直で学生らしいよい卒論である。それも研究方法、研究態度を追いかけているのが優れている。私が何故、政策的指南を行わないのかをよく理解しようとし、その上で、にもかかわらず、私の研究は「生き方を指南している」という結論は鋭い。「教員組合のあるべき姿」は、わからないことを当事者にあたって調べるという産業関係論の実証的精神をよく体現した力作である。その心構えがよい。「感情と経験を言葉にする」は、西部氏の『人間論』をしっかり自分なりに読み込む努力が、通常の学生にない真摯さに貫かれていて私のような年配者に「もっと議論してください」と訴えているようで、誠に好感のもてる作品である。「グローバル社会で生き抜くための人材戦略」は私が唱える日本の伝統的人的資源管理の美点への「惑溺」的欠陥を若い世代の視点から覆そうとする、切迫感がすばらしい。心のこもった作品である。 また、最も嬉しかった作品は「日本の人事・賃金制度の歴史」である。何事にも無関心で無気力な同君が「私はこんなに変わりました」ということを喜びに満ちて表現しているからだ。教育をしていてめったに出会えなかった喜びだ。私が励ましを得た貴重な作品である。 偽りのない自分の到達点としての卒業論文を直視して、そこから自らの研鑽を積み上げていって欲しい。 |
キーワード1 | インド |
キーワード2 | カースト制度 |
キーワード3 | ストライキ |
キーワード4 | インドの賃金 |
キーワード5 | インドの雇用 |
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