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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 石田 光男 |
タイトル | 少子高齢化がもたらす日本の保険市場への影響と、そこから生み出される改革と政策 |
内容 | 私は、昨今騒がれている少子化高齢化という社会現象が保険市場に与える影響ということに焦点を当て、調査・研究してみた。現在、先進国と言われている国の多くは総人口が多いと考えられる。例えばアメリカは約3億1千万人、イギリスは約6千万人、フランスは約6千5百万人、ドイツは約8千2百万人、イタリアは約6千万人、そして日本は約1億3千万人なのである。というのも、景気を見る指標として挙げられるGDPを考慮する際にも人口、労働力という重要な要素が必要だからである。単純に労働力が減少することにより、国の経済にも悪影響を及ぼす恐れがあると私は考えたのである。ここで、国の経済と言っても様々な業界がある中で、私は保険業界に絞って考えてみたいと思った。この理由としては、上にも述べたように私自身が保険業界で働くことを控えているということも関係していますが、お金は経済の血液とも言われており、時代の変化に迅速に対応すべき業界であり、金融危機を経てから近年、金融サービスが高度化・多様化しているということから、この保険業界に絞って考えることとしたのである。 |
講評 | 卒業論文は一人一人の言葉の正しい意味での自己紹介だと思う。「わたしはこういう人間です」「これ以上でもこれ以下でもありません、私という人間は」ということをどうしても表現することになってしまうのが言葉の本性だからである。言葉遣いの現在の到達点、それが各人の卒業論文である。 印象に残る良き作品について若干の言及をしたい。「先生と私」は卒論テーマが定まらずに困った末に、ゼミの先生の研究をきちんと理解しようとした、素直で学生らしいよい卒論である。それも研究方法、研究態度を追いかけているのが優れている。私が何故、政策的指南を行わないのかをよく理解しようとし、その上で、にもかかわらず、私の研究は「生き方を指南している」という結論は鋭い。「教員組合のあるべき姿」は、わからないことを当事者にあたって調べるという産業関係論の実証的精神をよく体現した力作である。その心構えがよい。「感情と経験を言葉にする」は、西部氏の『人間論』をしっかり自分なりに読み込む努力が、通常の学生にない真摯さに貫かれていて私のような年配者に「もっと議論してください」と訴えているようで、誠に好感のもてる作品である。「グローバル社会で生き抜くための人材戦略」は私が唱える日本の伝統的人的資源管理の美点への「惑溺」的欠陥を若い世代の視点から覆そうとする、切迫感がすばらしい。心のこもった作品である。 また、最も嬉しかった作品は「日本の人事・賃金制度の歴史」である。何事にも無関心で無気力な同君が「私はこんなに変わりました」ということを喜びに満ちて表現しているからだ。教育をしていてめったに出会えなかった喜びだ。私が励ましを得た貴重な作品である。 偽りのない自分の到達点としての卒業論文を直視して、そこから自らの研鑽を積み上げていって欲しい。 |
キーワード1 | 少子高齢化 |
キーワード2 | 生命保険 |
キーワード3 | 金融市場 |
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