詳細 | |
---|---|
学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 山田 礼子 |
タイトル | ニューカマー子女に対する新たな日本語初期指導のあり方 ~にじっこ教室への調査を踏まえて~ |
内容 | 近年、日本でもグローバル化に伴い「人の移動」も盛んになってきた。入国・滞在をする外国人が増加している状況下で、彼らに対する生活の保障といったものは十分ではなく、その子女に対する教育的な環境も十分に整っているとは言いがい状況だ。また、日系人を始めとする定住外国人の失業や不安定な雇用等の問題も生じている。2008年秋の金融危機以降は景気の悪化のもと次々と派遣切りで職を失うものが多く、日本語が話せることが再雇用の条件であることも現状としてある。 私は日本の在日外国人の中でも多くの数を占める日系ブラジル人子女に焦点を当て、歴史的な背景や彼らの子女への教育について述べる。彼らに対する日本語教育の現状とその対応について研究を進める中で、今後さらに増加するであろう外国人子女に対する教育への応用の可能性を見極めてきたい。そこで今回、日本語初期教室の愛知県小牧市の「にじっこ教室」を調査し本質を明らかにしていく。 |
講評 | 2010年度の卒業論文の提出も無事に終了した。本年度は山田ゼミに所属している学生は、一人も来年度に積み残ることなく、全員が卒業論文を書き上げたことをうれしく思っている。私のゼミでは、3年次に「学生政策フォーラム」という大きな学生のための学会に向けての、論文執筆と発表に準備を7か月近くかけておこなう。そのプロセスを通じて、グループではあるが論文の書き方については、かなり時間をかけて訓練がなされる。したがって、4年次になってから、卒論のテーマを見つけ、文献を読み、データを集めるという時間的制約があるにせよ、3年次の経験が4年次の論文に反映される。今年は、3年次で行った「学生政策フォーラム」への論文のテーマをベースに卒論を執筆した者が3名いた。問題意識をさらに明確にして、それぞれの研究につなげていったことを評価したい。他の3名のテーマについても、それぞれの問題意識に基づきながら、文献を中心に研究を進めたり、山田ゼミの特徴でもある、直接データを収集し、それをまとめていくということを行っているなど、ゼミの学びを反映していることは評価できる。 しかし、一方で、自立的に研究を進めていく姿勢が揺らいでいることが気になる。4年生といえば、社会人の一歩手前の存在でもある。同志社の建学の理念でもある、「自治・自立」の意味を考えながら、卒論に向き合ってほしかった。この姿勢が欠けていたことが残念である。 |
キーワード1 | ニューカマー子女 |
キーワード2 | 日系ブラジル人 |
キーワード3 | 日本語初期教育 |
キーワード4 | 小牧市 |
キーワード5 | にじっこ教室 |
戻 る |