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学科 | 社会学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 過疎高齢化の進展と農業の法人化――農事組合法人化北の郷ファームを事例に |
内容 | 本論文の目的は島根県邑南町にある農事組合法人北の郷ファームの詳細な記述である。現在、日本の農業は農地改革以後、日本農業における基本形であった家を基本単位とする小規模自作農という形態から、新しい形に移行しつつある。その中でも、家単位の農業から集落単位の農業への移行は、最も一般的な転換の一つであると言える。本論文で取り上げる農事組合法人北の郷ファームは、集落共同体によって営まれている農業法人である。 この法人は稲作を中心としており、参加者の水田は法人に貸与するという形をとっている。収穫された米は法人によって一元的に管理され、その一部を組合員に安価で販売し、残りは農協に出荷される。組合員はその面積に応じた地代や、農業労働に伴う賃金を組合から受け取る。本論文ではこの法人を過疎化、高齢化の進展した山間部で稲作を堅持するための方策として捉え、その成立過程や現在に至るまでの法人の歩み、抱えている問題点や当該地区における法人の役割などについて詳述する。 |
講評 | 現代は日本の農業社会の歴史的転換期にあたるといえるが、農業の法人経営はその象徴的な存在である。出身地の農村を調査したことによって、濃密なデータをとることができ、その結果、過疎高齢化が進む農村での過渡期的形態を具体的に描きだすことができた。もう少し社会学的問題ないし社会科学的な問題との対話がほしかったが、詳細な事例研究として評価できる。 |
キーワード1 | 集落営農 |
キーワード2 | 農事組合法人 |
キーワード3 | 過疎高齢化 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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