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学科 社会福祉学科
年度 2010
ゼミ名 山田 裕子
タイトル 高齢者の豊かな看取り―高齢者の在宅ターミナルケアから考える―
内容  今日高齢期の過ごし方が多様化している中で,住み慣れた自宅で終末期を過ごす在宅ターミナルケアについて注目が高まっている.この論文では,看取りの選択肢のひとつである在宅ターミナルケアに焦点を当てて考えた.充実した豊かなターミナルケアにはどのような意義があるのか.そのためにスタッフはどういったことに留意するべきなのか.本論文では,在宅ターミナルケアに焦点を当て,文献による研究,現場に携わるスタッフの方々にお話を伺うなどのフィールドワークを行い,考察を深めた.
 本来,死にゆく人が独居であろうと病状が重度であろうと,在宅ターミナルケアは本来誰でも受けることが出来る.それは地域のサポートやケアチームの力量など,環境に左右される.しかし,充実したターミナルケアを送るには支える環境の不備等様々な課題があり,実現が困難な現実がある.どのような課題が充実したターミナルケアを阻むのか考察した.
講評  ターミナルケアは長らくガン患者を対象とし、高齢者がターミナルをケアの研究対象に上がってきたのはごく最近である。近年の高齢者の増加と高齢期の伸長は、終末期の延長につながり、終末期医療が変化してきた。一方、病院死の増加はますます進んだ。筆者は、3回生の時高齢者施設での実習で、在宅死を希望してそれを貫いた高齢者と、その希望を受け入れて支えたスタッフを間近に見たことから、在宅での死の可能性を追求した。在宅死を促進するための医療及び介護制度の変更が行われたが、看護学領域における方法論の展開はあるものの、在宅ターミナルの実践はまだ少数なため、ターミナルケアの定義も実践現場へのアクセスにも苦労しつつ、先進的な地域の訪問看護師と終末の看取りを行うグループホームの施設長からの聞き取りを行い、高齢者とその家族にとって、またスタッフにとっても、その意義と困難さを明らかにできた。
キーワード1 在宅ケア
キーワード2 看取り
キーワード3 生活の場
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