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学科 | 社会学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 若者の携帯電話依存とパーソナルネットワーク――携帯電話における飢餓実験をもとに |
内容 | この論文は、多くの文献で指摘されてきた人間関係希薄化論や選択的人間関係、孤独感や孤独恐怖、そして携帯電話への依存傾向などは、実際に携帯電話がなくなった場合でも本当にそのようなことがいえるのかという疑問からはじまった。そしてベレルソンの新聞における飢餓実験からヒントをもらい、携帯電話における飢餓実験をもとに、大学生の携帯電話利用実態やパーソナルネットワークなど様々な角度から彼らを調査し、その違いを考察してきた。 今回の結果として、まず若者は携帯電話をもつことで人間関係が希薄になってはおらず、携帯電話を持つことと選択的な人間関係を作ることとは関係がみられなかった。そして実際に携帯電話がなくなっても、そこまで若者は携帯電話に依存していなかったので、無いなら無いなりになんとか生活ができていた。しかし普及率がほぼ100%の若者世代では周りが皆携帯電話を持っているので、その世代の中で自分が携帯電話を持たないことの不便さは大きく、ストレスになりかねない。つまり現代の若者は、携帯電話を持つことで得られる便利さより、持たないことで受ける不便利さのために携帯電話を所有しようとするのである。 |
講評 | 携帯電話に関してはたくさん研究や評論があるが、「飢餓実験」を計画し、サンプルは5人であっても、実際に携帯をもたせない実験をおこなったのは評価できる。また、恋人や仕事などの特定の人間関係においてのみ不便さを感じており、漠然とした「孤独恐怖」などという議論が疑問に付された部分は面白かった。事例提示が長い割には考察が薄い感はあるが、まっとうなデータが提示されたという感じがある。 |
キーワード1 | 携帯電話 |
キーワード2 | 飢餓実 |
キーワード3 | パーソナルネットワーク |
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