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学科 社会福祉学科
年度 2010
ゼミ名 野村 裕美
タイトル 精神障害者が抱える多様な偏見・差別について~過去から現在まで~
内容 本稿は,実習を通じて精神障害者がさまざまな偏見・差別に直面していることを知ったことをきっかけに精神障害者はどんな偏見・差別に直面しているのか」という問いに対して, 「精神障害者の抱える偏見・差別を理解するには,どんな偏見・差別かという事に加え,誰からの偏見・差別かという視点から整理することが重要である」という仮説にむけて論じた.精神障害者への偏見・差別を理解する前提として精神障害とは何か,精神障害者の特性や直面している偏見・差別の現状を明らかにした上で,精神障害者への偏見・差別の歴史を過去から振り返り,現在の偏見・差別に焦点を当てた.今ある偏見・差別は,遺伝子への偏見,無能な人間・厄介者という偏見,法による排除とし,誰からの偏見・差別かということについても言及・考察した.精神障害者の偏見・差別は,現在も多く存在している.しかしその偏見・差別は,社会からの偏見・差別だけでなく,身近な存在である家族や自分自身の中にある偏見・差別も存在している.精神障害者自身の心の中にある差別観に目を向けることが現状を打開することに繋がっているのではないかと考える。
講評  筆者は、テーマから問いを絞って立てていくプロセスで半年以上費やしたといっても過言ではありません。それだけ、医療ソーシャルワーカーの役割と機能に対する有効性の検証について、取り組みたく、何とか実習時に感じたもやもやを整理して卒業したい思いは強かったのだと思います。しかし、その中から本気で取り組める問いは出てきませんでした。時間はかかりましたが、精神保健福祉士実習にて感じた精神障害者への世間からのイメージを取り上げ、自分の中にもあるかもしれない彼らに対する偏った見方、思い込みについて関心の目を動かすと、一気に卒論作成が進んでいきました。精神障害者の抱える苦しみや痛みの本質に迫るには、精神障害者に対する偏見や差別の歴史的経緯をたどるしかないと腹をくくり、歴史文献を丁寧にまとめ上げました。その結果、彼らが差別・偏見の中で暮らしている様相は、今も続いているという現実にたどり着いたわけですが、その経緯を整理できたことで、筆者が医療ソーシャルワーカーとして働くことを目指していた原点に再びもどることができたのではないかと思っています。MSW実習でも患者さんや家族の生活にあるスティグマの問題を深めることができればよかったのかもしれません。いつの世もどこにでもあるスティグマへの問題意識はこれからも持ち続けてほしいと思います。
キーワード1 精神障害者
キーワード2 差別と偏見
キーワード3 自分自身の中の差別観
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