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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 野村 裕美 |
タイトル | 様々な養育環境~子どもが育つ望ましい環境とは~ |
内容 | 本論文では,家族の形態が変化する中で,子どもが育つ望ましい環境とは,という問いについて,一般の養育家庭,児童養護施設,里親制度,それぞれの利点や課題について比較検討し,考察を行った.まず第1章では,現代の社会に置かれる養育家庭・家庭への具体的支援についてまとめ,子どもだけではなく家庭を中心とした支援へと変化してきていることについて述べた.第2章では,家族・家庭に対する漠然としたイメージを払拭するため,人々の家族に対する考えや求めるものについて考察した.第3章では,児童養護施設・里親家族,それぞれの養育環境についてまとめ,それらの利点や課題を比較し,二者択一ではなく,子どもがより良い環境で育つことが出来るようにお互いが協力していくことが必要であると述べた.第4章では,それまでに述べてきたことを踏まえ,血縁関係がなくても家族になれるということについて,事例を交えながら述べた.そして,現代の家族という枠に捉われるのではなく,自分が生きることを望んでくれる人が身近にいる場所で過ごすことが子どもにとって望ましい環境なのだと論じた. |
講評 | 筆者の論文は、児童福祉論という言葉に代わり、子ども家庭福祉論という言葉が登場するようになった時代背景にふれるところから始まります。現代の子ども・家庭をとりまく環境について、「血縁関係がなくても家族になれるのかどうか」という問いについて、さまざまな理論整理を丁寧に行ったものです。当初は子どもが育つのに望ましい環境について提言することを意図していましたが、最終的には、「自分が生きることを望んでくれる人が身近に暮らしあうこと」つまり、子どもとその家族が育つのに望ましい環境についての提言としてまとめることができました。筆者は、テーマ選定から問いを立て、研究計画を立てていく過程では苦労しつつも、児童養護施設、里親家族のそれぞれの養育環境の利点と課題を整理したいという研究手法は初めから関心として持ち続けました。論旨の展開においては、家族の定義、親子関係に関するさまざまな定義を整理し、家族に求める役割に関する国民生活に関する世論調査データを用いながら、家族の定義の拡大を提言しています。卒論作成においては、筆者らしい粘り強さと優しい側面が前述の考察へと導いたといっても過言ではありません。 |
キーワード1 | 家族 |
キーワード2 | 血縁関係 |
キーワード3 | 里親 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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