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学科 社会福祉学科
年度 2010
ゼミ名 野村 裕美
タイトル ファッションセラピーで高齢者を元気にするために―ユニバーサルファッションの可能性―
内容 高齢者を心身ともに健康にする方法の1つとして,ファッションセラピーという治療法がある.これは,衣服の選択や着脱行動を通じて高齢者を元気にしていくことができる治療法である.しかし,現在ファッションセラピーは普及しておらず,その原因に機能性・ファッション性の高い高齢者の既製服が少ないことが挙げられる.筆者は,それらを解決するために,ユニバーサルファッションの概念の普及が必要であるという考えに至った.ユニバーサルファッションとは,あらゆる人がファッションを楽しめるようにすることである.本論文では,まず,ファッションセラピーとユニバーサルファッションのそれぞれの定義や効果,普及の現状と原因などを論じていく.そして,ユニバーサルファッションの概念を普及させれば,同時にファッションセラピーを普及させることができることを様々な調査事例や資料を用いて明らかにする.さらに,本論文の最後で,ユニバーサルファッションは,どのようにすれば普及していくのかについても論じていく.
講評  筆者は、当初、北欧で生まれたノーリフティングポリシーの理念が日本において普及するかどうかという問いを立て、誰よりも卒論作成が進んでいたかのように見えました。高齢者分野、特に、高齢者介護等への興味は、一回生の実習の授業の時から口にしていたのを覚えています。夏の卒論合宿でもさくさくと研究計画が決まっていく姿に、誰もが羨望の念とプレッシャーを感じたかと思います。ところが、秋に入り、ユニバーサルファッションの普及についての興味をゼミ発表において口にするようになり、11月直前で「高齢者の心身の健康に効果的なファッションセラピーはいかにあるべきか」という論題に思い切ってシフトしました。もともと高齢者福祉に関する学びを深めていたベースあり、高齢者が普段の生活においてよりよい心地よさを追求するにはどこを工夫したらよいか、という視点にたち、類まれなる情報収集力と他大学の図書館までいって文献をあたる行動力を発揮し、いっきに書き上げました。衣食住は福祉の基本となるものです。衣をとりあげ、素材のここちよさ、着るときの簡単さ、着た時の満足度、選ぶ時の楽しさ、人と違うものを着ることの喜び。若い時は当たり前のことに目を向け、人として生きている間にこの喜びを保障し続けることが生活の質の保障につながることを訴えています。筆者は、本気で取り組めることを探し続け、自分の身内の経験からの気づきを相対化し、初めから的を絞った研究課題として設定できたことが卒論作成における成功要因かと思います。
キーワード1 ファッションセラピー
キーワード2 ユニバーサルファッション
キーワード3 普及
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