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学科 社会学科
年度 2008
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル 「開かれた空間」としての公園――大阪府箕面市をモデルとした実態調査から――
内容 誰にでも「開かれた空間」であるはずの公園は、近年その利用減少が指摘されている。この利用減少には日本における公園整備初期の位置づけに起因する国家レベルでの画一的な公園建設が大きな要因であると考えられる。本研究では、過渡期に直面している日本の公園を、既存の公園研究でなされてきた、利用実態調査を基にしたデータによる分析ではなく、行政による公園計画や公園建設の実態、公園に設置されている遊具やその運営管理体制といった、公園の「ハード」面における近年の変化に着目し、公園が「開かれた空間」になりうる可能性を分析した。大阪府箕面市の計176箇所の公園を対象とした調査の結果、まず、計画自由度の高い開発(帰属)公園の増加と、公園建設への住民参加による地域特性に合わせた公園建設が可能になることがわかった。さらには人口構造の変化や維持管理における費用の問題から、公園遊具の多様化・規模縮小がもたらされたことで、公園におけるオープンスペースの拡大がさらなる公園利用の拡大をもたらす可能性を示した。
講評  近年の公園空間の変化について、箕面市の行政内部データも用いながら、その具体像を明らかにしたのはオリジナルなデータといえる。社会学的な問題の広がりが弱いのは否めず、また基本的には官庁データだけで構成されているため、行政の報告書のような雰囲気があるが、いくつかの偶然の積み重ねが一つの方向を作る、という社会変化の動向の一端は明らかにできたと思われる。
キーワード1 都市計画
キーワード2 公園
キーワード3 遊具
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