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学科 社会福祉学科
年度 2010
ゼミ名 永田 祐
タイトル 回復する見込みのない患者の安楽死が社会に認められるには
内容 20世紀以降、医療技術はめざましい進歩を遂げた一方で、病気から回復する見込みのない患者に対しても依然として患者の望まない延命治療を施すという問題が生じた。この時代背景から生まれたのが「安楽死」という概念である。
 医師が患者の生命を絶対視することにより安楽死は倫理的に悪であるとされてきたが、私は患者のQOLの向上という観点から「安楽死は社会的に認められてもよいのではないか」と主張し、考察を深めてゆく。第1章では安楽死の概要を解説し、安楽死が社会的に認められてもよいとする根拠について論じる。第2章では日本の安楽死裁判の事例を紹介し、日本で安楽死が認められにくい要因について論じる。第3章では患者の尊厳に重点を置き、安楽死の一部を「尊厳死」と定義付け、そこから日本における尊厳死について論じてゆく。最後に、第4章では第3章で論じたことを踏まえつつも、一様に安楽死・尊厳死を認めるべきではないという観点から、安楽死・尊厳死に関わる問題をさらに慎重に考察する。
講評  筆者は、安楽死という価値判断の伴う難しい倫理的問題にチャレンジしました。価値観を含む問題をどう論じたらよいか、最初は迷いもあったと思いますが、文献にじっくり向き合い自分なりの答えを出すことができたのではないでしょうか。問題の本質を深く考えていく姿勢を大切にこれからも活躍されることを期待しています。
キーワード1 安楽死
キーワード2 リビング・ウィル
キーワード3 尊厳死
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