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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 学生団体のやりがいと葛藤――フリーペーパー制作団体mocoを事例に―― |
内容 | 本論文では、近年の「社会貢献ブーム」を取り上げた。日本の学生たちはどうして学生団体に所属し社会貢献活動をするのか。そもそも、何もない状態から新しい組織を作り出すのはどうしてなのか。そこで、学生団体に参加する学生に焦点をあて、なにがその活動にモチベートするのか、組織形成過程において生じる葛藤、やりがいは何なのか、そしてその葛藤をどのようにして乗り越えるのかを、学生団体を対象としたインタビュー調査によって事例分析、検証をしてきた。結果は、先行研究に挙げた、参加マネジメントの支持的関係による集団雰囲気の形成が葛藤の効果的な解消方法だと考えることができる。簡潔に言えば、仲間意識がメンバーの衛生要因を満たし、かつモチベーターとして働いたのである。仮説で立てた、高い業績目標設定はある程度影響していたが、それはあくまでも補完的なもので、基本的には支持的関係を築くことが主な要因である。結果的に支持的関係が効果的に働いた組織では、「組織と個人の統合」を実現するのである。 |
講評 | 本論文は学生によるボランティア団体のメンバーのモチベーションに着目したものである。団体創設時に関わったメンバーの葛藤と達成感などをインタビューによって調査を行なっている。参与観察によりインフォーマントから多くの情報を得ており、興味深い記述がなされている点が評価できる。論文としては、問題設定が明確にできず、論文執筆の目的が揺らぎ、構成力も弱く、整理した記述に至らなかった。もう少し早く着手できていれば、論文の完成度を高めることができたと思われる。 |
キーワード1 | 組織形成 |
キーワード2 | やりがい |
キーワード3 | 葛藤 |
キーワード4 | 参加的マネジメント |
キーワード5 | 仲間意識 |
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