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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 大学生協の理念とかかえる矛盾――同志社生協の事例から―― |
内容 | 同志社生協は日本で初めてできた大学生協だと言われている。しかし、慢性的な赤字構造が続き、2009年度の6,978万円の赤字決算により、累積赤字額は合計で6億291万円となってしまった。現在経営再建計画に基づき、主に食堂部門の経営改善に力を入れて取り組んでいる。本論文では、生活協同組合の歴史と理念を述べたあと、このように経営再建に取り組み、利益を求めなければならないような状況の中で、同志社生協は、生協としての理念をどこまで守っているのかを検証する。資本主義社会の中で協同組合思想は生協職員の中に定着しているのか、生協職員は生協の理念に基づく運営を意識して実行しているのか。これらを主にインタビュー調査をもとに実証していく。また、生協職員だけでなく、一般組合員や生協に携わる学生など、さまざまな人にインタビューを行うことで、生協に対する違った価値観を聞き取り、現在の同志社生協にあてはめて考えていく。 |
講評 | 本論文は筆者が4年間関わってきた大学生協を対象化して、歴史的経緯、現状、理念とジレンマについてまとめたものである。生協による多くの資料に恵まれ、興味深い情報も掲載されている。同志社大学が大学生協の始まりであることなど、記録としても重要な要素を含んだものとなっている。互助関係と経営的視点という協同組織での運営のジレンマに苦しむNPO研究にも応用可能な生協の姿勢が理解できる論文に仕上がっている点が評価できる。論文としては執筆時間が短かったため、情報に恵まれながらまとめきれていない点が惜しまれ、もう少し丁寧に論文執筆を行なっていれば、さらに完成度が高まったと思われる。 |
キーワード1 | 大学生協 |
キーワード2 | 理念・価値 |
キーワード3 | ロッチデイル原則 |
キーワード4 | 連帯 |
キーワード5 | 組合員活動 |
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